お葬式に行くと、座った席の順番にお焼香しますよね。
目上の方より先になってしまったりして「あ、まずいかも。」と思うことがあるけれど、どうなのかしら。
案内にしたがってお焼香すれば問題ないですよ。
ただ、大体の順番を知っておくと安心ですね。
お焼香をする順番は、基本的に故人と関係が深い順です。
といっても、なかなか難しいですよね。
場合によってはもめごとの原因になることも・・・。
そこで今回は、お焼香について、
- 大まかな順番は?
- 親族間での基本的な順番
- 弔問客の順番
についてお話ししていきます。
葬儀でのお焼香の順番は?
お焼香は故人との関係の深い順に行います。
- 喪主
- 遺族
- 親族
- 参列者
という順に行われ、
- 遺族・親族のお焼香:「親族焼香」
- 参列者によるお焼香:「一般焼香」
と呼びます。
また、親族焼香の後に「指名焼香」といって、
- その地域の議員
- 会社役員
- 町会長や団体の代表
などを来賓として指名してお焼香を行うこともあります。
故人と関係が深い順、と覚えておけば大丈夫ね。
ただ、グループごとの順番はわかったけれど、そのグループの中の順番って難しそう。
そうなんですよね。
お焼香の順番によってトラブルが起こることもあるので注意が必要です。
親族間の基本的な順番がありますので、次に説明しますね。
親族間での基本的な順番は?
基本的な順番を、故人の長男が喪主のケースで見てみると、次のようになります。
- 喪主
- 故人の配偶者
- 喪主の妻・子供
- 喪主の兄弟姉妹とその子供たち
- 故人の兄弟姉妹
- 故人の配偶者の親戚
- 喪主の妻の親・兄弟・姉妹
- 喪主のいとこ(故人の甥・姪)
A子さんの夫が喪主の場合、焼香順は、A子さんの立場から考えると・・・
- A子さんの夫
- A子さんの義母
- A子さんと子供
- A子さんの夫の兄弟姉妹(=故人である義父の子供)とその子供たち
- A子さんの夫のおじおば(父方)
- A子さんの夫のおじおば(母方)
- A子さんの親・兄弟・姉妹
- A子さんの夫のいとこ
となります。
もめないために事前にすべきこと
ふだんから良好な関係で、とくに故人と同居していたり、介護・看病をしていた場合は問題ないでしょう。
ですが、あまり関係がよくない場合、喪主の妻や子供が血縁関係のある故人の子よりも先にお焼香するのがちょっとひっかかるかも知れません。
もめないためには、親族間で話し合って了承を得ておくことです。
親族のうちの中心的な人物に相談をしておくとよいでしょう。
西日本を中心に「止め焼香」というやり方もあります。
故人と近い親族が最後にお焼香をし、順不同でおこなっていると納得してもらうものです。
故人の子供たちの順番
故人の子(=上の例だと喪主の兄弟姉妹)については、まず、
以下のようなやり方があります。
- 年長順:男女関係なく、年上から行う。
- 同じ姓の子から:「お墓を守る」という観点から、苗字が変わっていない子から行う。
- 男性から:時代錯誤な印象もあると思いますが、こちらが一般的な地方もあります。
これも地域色があるので、親族と相談して決めておきましょう。
なお、同居していた家族は、他の親族よりも先にお焼香を行うのが一般的です。
また、それぞれ家族単位となり、Bさんの順番の時にはBさんの配偶者と子供も一緒にお焼香します。
お焼香の順番で席が決まる
お焼香の順番にあわせて着席しておく必要がありますので、お焼香の順番が決まったら、それに合わせて席順をきちんと決めておきましょう。
あらかじめ親族で了解した席次どおりに着席して、順番がきたらお焼香するのがスムーズです。
席は、
- 右側が親族席、左側が一般席
- 最前列が上座、後ろにいくほど下座
- 同じ列の中では内側(祭壇に近い)が上座
となります。
お焼香は下の図のやじるし(→)のように、親族席の最前列の内側から始め、親族が終わったら一般席の最前列の内側から順に進みます。
弔問客の順番は?
弔問客のお焼香の順番も、やはり故人と関係が深い順です。
故人の上司だった方、親交の深かった方は前のほうに案内されます。
あとは、到着順に詰めて着席することになりますので、係の方の指示に従いましょう。
また、お葬式の規模によって違いますが、
- 会社関係
- 友人・知人
- 一般参列者
に分けて席を案内されることもあります。
なお、世話役や来賓は一般席の最上座に着席し、親族の次にお焼香を行います。
お焼香は席順に行われます。
お焼香が始まってから順番を譲ったりするのはNGです。
ですから、席に着く時点で対応しましょう。
会社での立場に多少の差があっても気にする必要はありませんが、相手がかなり上の方で気になるのであれば、席を空けておいて上司が到着したら譲るなどの方法があります。
お焼香についてはこちらの記事もお読みください。
まとめ
今回のまとめです。
- お焼香は、喪主⇒遺族⇒親族⇒参列者の順に行われる。
- 親族までのお焼香は「親族焼香」、参列者によるお焼香は「一般焼香」と呼ばれる。
- 親族焼香の後に、「指名焼香」といって議員・会社や団体の代表者によるお焼香が入ることもある。
- 親族の中でも、故人に近い順に、基本的に家族単位で行われる。
- 親族の中の順番はもめごとの原因になることがあるので、事前に親族間で話し合い、了承をとっておくことが大切。
- お焼香の順番にあわせて席を決める。
- 席は右側が親族席、左側が一般席。
- お焼香は親族席の最前列の内側から始め、親族が終わったら一般席の最前列の内側から順に進む。
- 弔問客(参列者)の中でとくに故人と近しい人からお焼香を行い、あとは基本的に到着順(=着席順)。
いかがでしたか?
いざという時あわてないようにポイントを頭に入れておきましょう。
また、親族のお焼香の順番はもめごとに発展することがあるので、親族間できちんと話し合うことが大切です。