急な葬儀。
それだけでも気持ちはフワフワ、頭の中は悲しみとパニックで、心ここに在らずといった感じの方多いと思います。
そんな中、急に「葬式で挨拶をしてほしい」と頼まれても、何をどう話していいか、困ることって多いですよね。
今回は、そんな葬式で挨拶の中でも孫としての立場!
私も、数年前に祖母の葬式で急に挨拶をすることになりました。
どんな挨拶をしたらいいのか聞こうにも、祖母の娘である母は葬儀の準備でバタバタ。
聞いてみた叔母は、「なんでもいいのよ」と曖昧な返事。
こんな時、パッと検索して役立つ例文があれば助かったのに・・・当時の私はそう思いました。
そこで、そんな方のお役に立てるよう、葬式で孫がやる挨拶について
- 弔辞の意味
- 弔辞のマナー
- 年代別例文
を紹介したいと思います。
葬式での孫の挨拶!弔辞の意味とは?
祖母の葬式で、「孫として挨拶してくれない?」と頼まれました。
この挨拶ってどんなものなのでしょう?
結婚式でやる挨拶を祝辞、葬式でやる挨拶を弔辞といいます。
この弔辞についてちょっと説明しますね。
弔辞(読み方は「ちょうじ」)は、
- 死者をとむらう
- 永遠の別れを述べる
- 思い出を話し、最後の思いを伝える
そんな言葉を意味します。
つまり、葬式での挨拶「弔辞」では、孫として故人を偲び、皆の前でそんな故人との思い出やお別れを述べるのがいいでしょう。
葬式で孫の挨拶「弔辞」マナーとは?
- 取り入れたい言葉
- 使ってはいけない言葉
- 流れ
と分けて説明します。
取り入れたい言葉
- 素直な気持ち
- 故人との思い出
- 自分にとって故人がどんな存在だったか
など、故人に向けて自分の思いを伝える言葉がいいでしょう。
堅苦しさなどは気にせず、普段通りの言葉、故人とのエピソードを交えつつ、語りかけるように話すといいでしょう。
使ってはいけない言葉
- 9や4の数字
- 重ね言葉
- 死に結びつく言葉
などがNGです。
「9」や「4」の数字
もっとも一般的なNGワードとして、9(苦しみ)・4(死)を連想させる言葉があります。
重ね言葉
- 重々
- 重ねがさね
- たびたび
- またまた
- 次々
- 再び
- しばしば
- 再三
- ますます
- 続く
など、不幸が重なってしまうことを連想させてしまいますよね・
そのため、このような重ね言葉は避けたほうがいいでしょう。
死に結びつく言葉
- 悲しみ
- 事故
- 恩を受ける
- 看病
- 死者との別れ
などは、基本的に避けたほうがいいですが、別な言葉に言い換えて使うことは可能です。
たとえば・・・悲しみを「哀愁・痛恨・悲哀・傷心」、事故を「不慮の出来事」というようにですね。
弔辞の流れ
このような流れが一般的です。
- 名前を呼ばれたら、席を立つ
- 遺族に一礼
- 故人に一礼
- 読み始める(弔辞の上包みがある場合は、台があれば置いて、なければ紙の下に持つ)
- 読み終えたら(上包みを元に戻す、なければ次のステップへ)
- 故人に一礼
- 遺族に一礼
- 席に着く
葬式での孫の挨拶!年代別例文3つ
- 小学生の場合
- 中・高生の場合
- 成人の場合
それぞれにわけ、3つの例文を紹介します。
小学生の場合
「おばあちゃん。
いつも私のお話を聞いてくれてありがとう。
友達と喧嘩しちゃった話をした時、ママやパパと違って、「あの時こうすればよかった」とか言わずに、おばあちゃんはただ私の話を静かに聞いてくれたよね?
そして、私の目を見て笑って抱きしめてくれた。
あれで私の気持ちがどんなに楽になったか・・・。
自分の悪かったことなんてわかってるのに、ただ気持ちを聞いて欲しくって、怒りをぶちまけたいだけだったの。
もう、怒りをぶちまけたりしないから、いつものように優しい笑顔でお空から見守ってください。
ありがとうおばあちゃん。
大好きだよ。
私も頑張るよ。
おじいちゃんに会ったら、よろしくね。
孫代表 ○○ ○○」
中・高生の場合
「おばあちゃん。
最近は、なかなか話す機会が減っていたよね。
おばあちゃんのこと大好きなのに、すぐ「うざい」とか言ってしまって、昔みたいに素直な自分の気持ちを話すことができなくなってました。
ごめんね、おばあちゃん。
本当はおばあちゃんのこと大好きで、もっと昔みたいに甘えたかった。
全然うざくなんてなかったのに。
でもね、おばあちゃんに教えてもらった味噌汁の作り方だけは、忘れていません。
おばあちゃん直伝の味噌汁レシピは、私の一生の宝物です。
素直で可愛い孫じゃなかったかもしれないけど、おばあちゃんのこと大好きでした。
ありがとう、おばあちゃん。
安らかにお休みください。
孫代表 ○○ ○○」
成人の場合
祖母の霊前に立った今もまだ、実感できていない現状です。
祖母は礼儀作法に厳しく、時には怖いくらい私を叱りつけることもありましたが、根本的な部分は私のことを思い、心優しい人でした。
「人前に出ても、恥ずかしくないよう、心を鬼にしておばあちゃんが言ってあげてるの。」
なんども言われたこの言葉。
私からするとはうざったく、孫の私が可愛くないの?・・・と思いもしましたが、成人して社会に出た今だからこそ、このおばあちゃんの教えが身にしみてわかります。
今になってこんなこというなんて、遅いかもしれないけど・・・、おばあちゃんありがとう。
おばあちゃんに感謝しています。
大好きだよ。
もっとおばあちゃんの話を素直に聞いて、色々教えてもらっておけばよかった。
こんな孫でごめんね。
これからは、おばあちゃんが恥ずかしくないよう、しっかりした大人として生きていきたいと思います。
見守っていてください。
孫代表 ○○ ○○」
最後に
まとめます。
- 弔辞は、死者をとむらう・永遠の別れを述べる・思い出を話し、最後の思いを伝える言葉
- 故人に向けて自分の思いを伝える言葉など、堅苦しさなく話すといい
- 9や4の数字・重ね言葉・死に結びつく言葉はNG
私は、弔辞の後、祖母と過ごした日々がフラッシュバックのように蘇り、大泣きしてしまいました。
でも、泣くのを堪える必要はないんです。
葬儀での涙は、故人への供養になります。
ただ、私のように過呼吸を起こすまで泣いてしまうと、周りにも迷惑がかかりますが・・・、最後のお別れを悔いなく終えることができるよう素直な自分の気持ちを伝えるといいでしょう。