急な葬式。
亡くなられた家族は、大変なショックとパニックに陥ることも多くあります。
しかし、悲しんでばかりもいられません。
祖父母が亡くなった場合でいうと、娘・息子である両親は、やらなくてはいけないことがてんこ盛り。
そんな両親を助けるためにも、孫も率先して手伝いをすることが、何よりも亡くなった祖父母の供養になることでしょう。
でも、はじめての場合、何をどう動いていいのか、やることがわからず困りますよね?
私はすでに両親の祖父母ともに亡くなったため、4度祖父母の葬式に参列してきました。
実際てんやわんやになっている両親に指示を仰ぐことすらできず、ようやく孫として色々葬式で手伝いができたのは、4人目の祖母が亡くなった時です。
今回は、そんな経験も交えつつ、祖父母の葬式で孫がやることを
- やるとまわりが助かること5つ
- 弔辞
- 手紙
それぞれピックアップし、詳しく説明していきたいと思います。
葬式で孫がやること5つ!
祖母が亡くなりました。
両親は忙しそうで、私だけ手が空いています。
孫として何かやることはありますでしょうか?
- 花輪を送る手配
- 受付
- お茶出し
- 迎えや挨拶
- 子供たちの相手
花輪を送る手配
これは、他(子供一同・親族一同)などとまとめて注文することができます。
ほとんどは、葬儀屋提携の花屋にお願いすることになるので、葬儀屋の担当者に、
- いくらの商品
- いくつ必要
- 名前
などを伝える必要があります。
個人で贈るというよりは、「孫一同」として贈るので、その旨を注文の際に伝えましょう。
ただし、花は2対で1組です。
1対だけというのは基本あまりないので、相場としては1対15,000円それが2対いるので30,000円は必要と考えておいたほうがいいでしょう。
私・・・花が2対で1組ということを知らず、15,000円おろしてきて支払おうとすると、横からやってきた母に
「あんた馬鹿じゃないね、恥ずかしい・・・花は2対で1組よ。」
と怒られた覚えがあります。
常識として覚えておいた方がよさそうですね。
受付
仮通夜・通夜・葬儀、2名ほど受付が必要です。
ご香典を受け取り、芳名帳に記帳をお願いする必要があります。
混み合うことも多いため、スムーズな流れとなるよう、以下のようなことをいうといいでしょう。
「本日はお忙しいなかお越しいただき、ありがとうございます。」
「恐れ入りますが、こちらにお名前とご住所をご記入ください。」
弔問者がお供物・弔電などを持参されている場合、お礼をいって受け取り、記帳しましょう。
そして、お供物は会場係や葬儀社のスタッフにお願いして、祭壇にお供えしてもらいます。
弔電は、司会者や進行係に渡す必要がありますが、葬儀社スタッフに渡してもいいでしょう。
また、荷物がある場合はクロークでお預かりする必要があります。
ご香典をいただいたはずなのに、なくなった・・・などは大問題ですからね。
叔父の葬儀の際は事前に受付を頼まれていたので、100均でチャック付きの簡易バックをあらかじめ用意していて、そこに香典をまとめて入れ、席を立つときはその袋ごと。
そして、最後にこのバックごと渡すと、「助かる〜」と喜ばれましたよ。
お茶出し
弔問者にお茶を出しましょう。
中には、葬儀社スタッフがすべてやってくださるところもありますが、親族待合室だけでも孫がお茶出しすると、親族も和むことでしょう。
このとき、知らない人が出すよりも、孫が出した方が喜ばれます。
「あれ?あんた孫の○○ちゃんかね?お母さんそっくりになって〜。」
などと、実際話も弾みました。
そして、そこで我が子の紹介などもすると、気前のいいおじさんなどからお小遣いをもらったり・・・。
知らない子が騒いでいると印象も悪いですが、ひ孫がうろちょろしてるぶんには、「おばあちゃんもしんみりした葬式じゃなくてよかったね〜。」などと好印象になりますからね。
迎えや挨拶
ロビーや入り口付近、受付近くに立ち、弔問者の迎えや挨拶もあれば助かります。
「お久しぶりです。孫の○○です。」
「お忙しい中、ありがとうございます。」
など、自分が何者かを名乗りつつ、挨拶するといいでしょう。
また、待ち時間の間どこで待機すればいいかなど、説明があると弔問者は安心します。
その際に、開始時間などもお伝えするといいので、把握しておきましょう。
1番よく聞かれるのが、トイレの場所!
私も、これ・・・1番聞かれました。
混雑しているときは、別な場所も案内できるよう2箇所くらい覚えておくといいですよ。
子供たちの相手
葬儀の際に大変なのが、子供たちの相手。
悲しいことを理解していない子供たちは、飽きると騒いでしまいます。
非日常の空間というだけで、変なテンションになってしまう子も多くいますが、親は忙しく子供まで手が回らないこともしばしばありますからね。
子供の相手をする際の注意点
- 走らせない
- 騒がせない
- 外に出さない
怪我をさせたり、騒いで他に迷惑がかかっては意味がありません。
また、アレルギーなどの問題もあるため、むやみにお菓子も与えられないので、ここは親に確認を取っておいたほうがいいでしょう。
折り紙・落書き帳とペン・トランプ・オセロ・DVDプレーヤーとイヤホンなど、静かに過ごせる道具をあらかじめ用意しておくのもオススメです。
「一緒におばあちゃんのために、鶴を折ろう」などと声をかけると、棺にも入れることができるのでいいでしょう。
私、葬儀の前は子供と遊んであげたり、相手ができていたのですが・・・
葬儀後は、大泣きしてしまい、逆に子供たちからお菓子をもらうなどして励まされることに。
子供用にと用意しておいたボックスティッシュ・・・、1番使ったのは私でした・・・。
葬式で孫がやることもある「弔辞」や「手紙」とは?
弔辞は、「死者をとむらう言葉」という意味です。
基本的に、孫が読む場合堅苦しさよりも、故人との思い出を語るのがいいでしょう。
形式にとらわれず、想いが伝わるほうが、この場合適しています。
祖父母との思い出を、祖父母に語りかけるように読む手紙もいいですし、故人はこういう人でした・・・と、弔問者に伝えるような文でもかまいませんが、
- 孫が成人の場合は、弔問者に思い出と人となりを伝えるような文
- 未成年の場合は、故人に向けた手紙形式な文
がいいでしょう。
- 「冥福」「供養」「成仏」という言葉は、神式やキリスト教では使えない
- 4・9は「し・きゅう」と読まずに「よん・ここのつ」と読む
- 誰かが不快に思う言葉は避ける
孫からお別れの言葉【成人している場合】
本日、霊前において祖母(祖父)の遺影を見ておりましても、まだ信じ難く実感が湧いておりません。
祖母は、厳しくも孫である私には優しい人でした。
弟が入院した時に母は付き添いで病院に行ったっきり、そんな時に私のそばにいてくれたのは祖母です。
私の不安を少しでもなくそうと、大好きなおはぎを作ってくれ、母が子供時代の話も聞かせてくれました。
私の母である娘に厳しくあたり、夜寝ている時に娘の寝顔を見ては「ごめんね」と謝る日々が多かったとのこと。
でも、そんな娘が結婚して私を産んだ時
「子供を産んではじめてお母さんの気持ちがわかる。心配で大切だったからこそ、厳しく外に出しても恥ずかしくないよう育ててくれたんだよね。私もお母さんみたいなお母さんになりたい。」
そう言った娘の言葉が何よりもうれしく、そして厳しくしすぎたことも後悔したそうです。
そんな後悔もあったからか、私には厳しい言葉を投げかけたことはありませんし、側から見ても祖母と母は理想的ないい親子関係だったと私の目にもうつっています。
私も、そんな祖母と母のような信頼・感謝し合える関係を、今後私の子供ができても築いていけたらなと思います。
おばあちゃんの孫でよかったです。
安らかにお休みください。
孫代表 ○○ ○○
孫からお別れの言葉【未成年の場合】
おばあちゃんへ。
おばあちゃんの家に泊まって一緒に寝た時、言ってたよね?
「もし、おばあちゃんがいつか死んじゃったら、お化けになって会いにきてあげる。」
と・・・
でも、「それは怖いから、私だけがわかるサインをして見せて。」
そう言った私に、おばあちゃんは「じゃあ、怖くないようにサインを送るね。」
と言ってくれたよね。
おばあちゃんどこにいるの?
私はもう、おばあちゃんがいなくなって寂しい気持ちです。
お化けでもいいから、おばあちゃんに会いたい。
でも、泣いてばかりじゃ、おばあちゃんもなかなかサインを送れないよね。
おばあちゃんが笑顔で楽しいサインを送れるよう、私も笑顔で過ごすから、いつかきっとサインを送ってね。
大好きだよおばあちゃん。
今までありがとう。
孫代表 ○○ ○○
思い出はそれぞれでしょうから、素直な気持ちを文面に込めるといいでしょう。
私、この弔辞を読んだまではよかったのですが・・・、終わって席に着いたところで思い出がフラッシュバックしてきて大泣き。
この私の涙につられて、会場のあちこちからも鼻をすする音が・・・。
弔辞を読み終わるまで涙を堪えた方が、弔辞として聞き取りやすく故人にもその思いが伝わるでしょう。
ただ、泣くこと自体悪いことではないようですよ。
(「皆で悲しみを共有して故人を送り出すのはいいこと」そう、お坊さんに言われました。)
行こうとしていたものの、行けなくなった場合についてはこちらをご覧ください。
祖父母の葬式!遠方だから行かないはアリ?孫としてのマナーを解説
最後に
まとめます。
孫が祖父母の葬式でやれることは、
- 花輪を送る手配
- 受付
- お茶出し
- 迎えや挨拶
- 子供たちの相手
- 弔辞・手紙を読む
ことなどがある。
私が上記で説明した以外にやったことは、祖母の写真を探すこと。
意外とない祖母の写真。
最近葬祭場では、思い出ショーとしてモニターに写真を映すサービスが行われているところも多々あります。
そこで、祖母の家に行き、祖母がいい笑顔で写った写真を探したり、私のスマホデータからも探して葬儀屋のスタッフにデータを渡したりもしました。
また、棺の中に入れてあげたい祖母が好きだったものを用意したり、空き時間を利用して出棺までにいくつか準備もしましたよ。