葬儀や通夜に参列する時、数珠を持って行きますよね。
私は数珠を持っていかなきゃっというだけで、以前は使い方がよくわからずに左手にかけてたりしていました。
でも実際には
「左手でいいの?」
「焼香の時どうしたらいい?」
など、使い方がわからなくて困ったことありませんか?
そこで今回は数珠の使い方について
- 数珠の持ち方(基本編)
- 数珠の持ち方(宗派別編)
- ご焼香の時
などについて紹介します。
ぜひ参考にしてくださいね。
数珠の種類
数珠には、
- 略式数珠(片手数珠)
- 本式数珠(本連数珠)
略式数珠
主珠の数を減らした数珠で、一重で作られているものが多く実用的。
片手数珠ともよばれていて、宗派に関係なく使うことができて便利です。
本式数珠
宗派ごとに決まっている数珠で、本連数珠ともいうことも。
宗派ごとに細かな部分は違いますが、二連数珠が主流です。
数珠の種類や違いについては、こちらの記事で詳しく説明していますので、あわせてご覧ください。
- 男性用・・・珠が大きく色が濃く
- 女性用・・・珠が小さくて明るく房が小さい
ものが多いんですよ。
写真は略式数珠です。
男性用は重厚感があってどっしりしているものが多いですが、女性用は華奢なデザインが多いですね。
数珠の持ち方は左手で正解?男女で違う?
数珠の持ち方をよく分かってないから取り敢えず左手で持ってるんだけど・・・。
基本的なことから教えてほしいわ。
すべての数珠が、左手で持てば正解というわけではありません。
(もちろん中には、左手で持つのが正解という場合もありますが。)
というのも、数珠の種類・宗派によって持ち方が違うからです。
ただ、男女で持ち方が違うということはありません。
それでは、その数珠の種類である
- 略式数珠
- 宗派による違い
と分け、持ち方を説明しますね。
基本的な持ち方(略式数珠)
まず、持ち方のポイントとして、
- 房は下
- 左手でもつ
- 合掌時は、左手にかける・両手にかける
ということ。
略式数珠は基本的に左手で持ちます。
お経を聞いたり合掌をしてない場合、ご焼香までの歩く時などは房を下にたらしておきましょう。
合掌の時は
- 左手にかけて右手をそえる
- 両手に数珠をかけて親指で軽く押さえる
の2通りあります。
宗派について説明するわね。
- 浄土真宗(本願寺派・大谷派)
- 真言宗
- 天台宗
- 浄土宗
- 日蓮宗
- 曹洞宗・臨済宗
などが仏教にはあります。
実際は略式数珠や、宗派別の数珠を使ってくださいね。
浄土真宗(本願寺派・大谷派)
持ち方のポイント
- 数珠を2重にする
- 房は下
- 合掌時(本願寺派)、両手を通して房が下
- 合掌時(大谷派)、両手を通して房が上にし左へたらす
に注意し、その持ち方をご覧ください。
両派とも房を下にして左手に持ちます。
親指・人差し指に数珠をはさむようにして、房を下にたらす。
両手親指と人差し指の間で親玉をはさんで(親玉を上)、房は左側にたらします。
真言宗
持ち方のポイントは、
- 数珠を2重にする
- 房と親玉を上にしてにぎる
- 合掌時、両手の中指に親玉をかけて房を手の甲側にたらし、数珠をはさみこむ
画像で確認ください。
二重にして親玉を上にし、房は珠と一緒に握ります。
親玉二つを両手の中指をかけて、房は手の甲側に垂らします。
数珠は手のひらの間にはさむように合わせましょう。
天台宗
持ち方のポイント
- 数珠を2重にする
- 房は上にして外側へ
- 合掌時は人差し指と中指にいれて、数珠をはさみこむ
ということ。
房の位置に注意してご覧ください。
親玉を上にして二重でにぎり、房は手の外側に垂らしましょう。
人差し指と中指の間に数珠をもってきて、手のひらに数珠をはさむようにして両手を合わせます。
浄土宗
持ち方のポイント
- 数珠を親指と人差し指・中指と人差し指にそれぞれはさむ
- 房は下
- 合掌時、房を自分側にして親指をかける
です。
二連数珠のうち、親指と人差し指の間には房つきの金輪が通っていないほう、もう一つの輪は人差し指と中指間にはさんで握りましょう。
両手を合わせて二つの親玉をそろえて、親指と人差し指ではさみます。
房は自分側にたらすようにしましょう。
日蓮宗
持ち方のポイント
- 数珠を2重にする
- 房は下
- 合掌時(通常時)、右手と左手ではさむ
- 合掌時(お題目時)、房を左中指にかけて1回ひねってはさむ
ということに注意ください。
数珠を二重にして、房を下にします。
合掌の持ち方には
- お経などを唱える通常時
- お題目(南無妙法蓮華経)を唱える時
の2通り。
お経など通常は、数珠を二重にして左手の親指・人差し指間にはさみかけて合掌しましょう。
その時の房は下です。
お題目(南無妙法蓮華経)を唱える時は、房が3本あるほうを左手・2本のほうを右手にして親玉を両手中指にかけます。
次に数珠を1回ひねって、それをはさむように両手を合わせましょう。
曹洞宗・臨済宗
持ち方のポイント
- 数珠を2重にする
- 房は下
- 合掌時、右手と左手ではさむ
写真で確認ください。
数珠を二重にし、房を下にして左手で持ちます。
数珠を二重にし、房を下にして左手親指と人差し指の上になるようにかけます。
そのまま右手を添えるように合わせましょう。
数珠がない場合はどうしたらいい?
仏教の通夜・葬儀など参列する際には、数珠を持っていきましょう。
もし数珠を持ち合わせていない場合は、葬儀場で借りることも可能ではありますが、あまり貸し借りはオススメできません。
100均一、コンビニやドラックストアでも購入できますので、葬儀場に向かう途中にでも入手することをオススメします。
数珠がない場合について、詳しくはこちらをご覧ください。
葬式なのに数珠がない!これってヤバイ?どうしたらいいの?
ただ、数珠は宗教によって必要かどうか変わってきます。
宗教は仏教・神道・キリスト教などありますが、数珠を必要とするのは仏教だけなんです。
焼香の時の数珠の持ち方は?
ご焼香の時って数珠をどこに持てばいいかわからないのよね。
取り敢えず、左手首にかけてはいるんだけど。
ご焼香の流れ
- 順番を待つときは房を下にして左手にもつ。
- 焼香台の少し手前で遺族に一礼。
- 祭壇の遺影・位牌にむかって一礼。
- 右手の親指・人差し指・中指で抹香をつかんで、香炉に落とします。
- 数珠を合掌の持ち方に変えて、合掌・礼拝。
- 数珠を左手に持ちかえます。
- 遺族に一礼をして自分の席へ。
少し前でも説明しましたが、宗派によって多少の持ち方の違いはあります。
また、焼香の回数も細かくちがってきますので注意しましょう。
ご焼香とは、お香(抹香や線香)を焚いて御仏様や亡くなった人に拝むことです。
その香りで
- 心身共に浄化して清らかな状態にして、感謝の心をお参りする
- 極楽浄土を思い起こす
- 邪気をはらってくれる
などの意味があり、葬儀通夜以外にも法事や仏教行事に大切な作法の一つなんですよ。
他にもご焼香の関する記事がこちらです。
最後に
数珠の持ち方についてまとめました。
- 基本的な持ち方は左手。
- 持ち方や合掌、また数珠も宗派によって違います。
- 宗派は、浄土真宗(本願寺派・大谷派)・真言宗・天台宗・浄土宗・日蓮宗・曹洞宗・臨済宗などです。
- 男女によって持ち方の違いはありませんが、数珠は見た目がまったく違うもの。
- 数珠がない場合はコンビニでも購入できるので用意しましょう。
- ご焼香の時は数珠を左手に持って、一礼やご焼香をして合掌をするために持ち替えましょう。(持ち方や合掌は宗派によって違います。)
- ご焼香とは、お香(抹香や線香)を焚いて御仏様や亡くなった人に拝むことで、葬儀通夜以外にも法事や仏教行事に大切な作法の一つ。
いかがでしたか?
数珠の持ち方や合掌は、宗派によって細かく違います。
ですが、略式数珠なども使えますので基本的な使い方さえ覚えておけば、どの宗派でも対応できますよ。