ずっと疎遠だった父が、そろそろ危ないみたいで・・・。
「自分が死んでも葬儀はあげなくていい」とは言ってるんですが、火葬は絶対必要ですよね?
そうですね。
よくニュースでお金がなかったから、そのまま遺体を放置し「死体遺棄で逮捕」というのも目にすると思います。
お金がなかったから葬儀もしてあげられないと、遺体をそのまま放置し、それが発見され「死体遺棄」として遺族が逮捕されるというニュースを見ると、何か方法はなかったのかと考えさせられますよね?
実際、方法はあるんです!
今回は、お金がなくて亡くなった際の火葬について悩んでいる方に向け
- 葬儀ナシで火葬だけ
- 火葬費用
- お金がない場合の対処法
- 遺骨管理
についてお話ししたいと思います。
そもそも葬儀はやらずに火葬だけですませられる?
実際、お金がないから葬儀はせずに火葬だけという方法は可能です。
この、葬儀を省き火葬だけやることを「直葬」・「火葬式」ということもありますね。
ただし、火葬もしくは埋葬は必要ですが、ここで注意すべきはその火葬や埋葬は、法律で認められたところに限ります。
はい。
ここを法律として認められた場所以外で行うと、法に触れます。
火葬費用!お金がない場合どうしたらいいの?
- 公営の場合・・・数千円〜5万円ほど
- 民営の場合・・・5万円前後〜15万前後ほど
これプラス、休憩室を利用する場合、別途費用がかかるでしょう。
ただし、ご遺体をお迎えに行き、火葬まで安置して棺や骨壷とは別に枕飾りや自宅飾りまで入れた葬儀社プランになると25万前後ほどはかかります。
火葬以外にかかる費用
- 寝台車・・・1万円以上〜
- 棺・・・3万円以上〜
- ドライアイス・・・1万円弱
- 枕飾り・・・1万円〜
- 遺体安置保管・・・数千円〜数万円
- 骨壷・・・数千円〜
- 人件費・・・3万〜
実際、葬儀を行うよりも安く済ませることができるため、直葬を選択する方増えているんです。
葬式はなくなる? 通夜なし、式なしの「直葬」選ぶ時代に(アエラドット)
直葬は儀式を省いたとしても葬儀会社などプロに頼むのが一般的、費用は平均15万~30万円と6分の1以下に抑制。遺体の安置場所を確保し法定の死後24時間以上経過してから霊柩車で火葬場へ出棺。お葬式もシンプルイズベストですね。— 小泉桃太郎 (@2015koizumi) 2019年2月11日
こちらの方は、18万だったとのこと。
今の日本に老親を持つ貧困中年が何人いるのか知らないが、どれほど生活が苦しくても、親が亡くなった時に備えて最低20万円は口座に残しておくことを強く推奨します。
斎場に移送して荼毘に付すだけの直葬で18万5千円かかりました。
残高ヤバかった。
次は自分の安楽死費用貯めよ……。— ねがらく (@eternaldoutei) 2017年3月20日
火葬だけと思っても、結構かかるのね。
本当にお金がない場合、どうしたらいいのかしら?
お金がない場合どうしたらいい?
実は、公営の中でも市営など、無料で行える火葬場もあります。
そこを探すと火葬費用は無料となるんですが、もっというと・・・自治体から生活保護を受けている場合、「葬祭扶助」の名目で、財産がない場合(限度額)20万円ほど支給されるんです。
その金額内で、火葬式を済ませることは可能でしょう。
火葬後の遺骨管理!お金をかけない方法はある?
お墓や納骨堂で遺骨を管理すると、やっぱりお金もかかるわよね?
お金をかけない遺骨管理の方法ってあるのかしら?
実際遺骨を自宅で管理しても問題ありません。
置いておくだけなので、もちろん自宅での遺骨管理は無料です。
(※ただし、火葬した後の遺骨。)
お墓や納骨堂に預ける場合、管理費用等がかかるので、家に置いておくのがお金もかからない一番の方法でしょう。
ただし、カビが発生する恐れもありますし、自宅に置いておきたくないという方もおられるでしょう。
その場合、以下の方法もあります。
- 散骨
- 合同墓に埋葬
- 樹木葬
- 遺骨を受け取らない
散骨
海などに散骨して、手元に遺骨を残さない方法で、もちろん遺骨がなくなることでその後管理費用は一切かかりません。
ですが、火葬した遺骨をそのまま散骨すると、刑法第190条「遺骨遺棄罪」という罪になります。
そのため、必ず細かく粉砕して行う必要があるんです。
この粉砕は専門業者に依頼し、数万円かかります。
合同墓に埋葬
合同墓地・合同納骨堂・個別墓地、それぞれによって費用は異なりますが、一般的なお墓や納骨堂よりも、合同ということでやすくなります。
数万〜数十万と費用は異なりますが、中には管理費用が必要ないところもあるでしょう。
樹木葬
樹木葬といっても、庭の木下に埋めていいわけではありません。
専用墓地に埋葬する方法で、費用は数万円〜15万円ほどが一般的です。
遺骨を受け取らない
火葬した後、原則的には遺族が引き取ることになります。
これは「遺骨を引き取らない」と火葬場で拒否する方法ですが、注意すべきは、地域や火葬場によっても対応が違うということ。
引き取り手のない遺骨は、火葬場が処分(提携墓地に埋葬)されることになりますが、火葬場としては数に限りもありますし、できる限り遺族に持って帰って欲しいと思っています。
そのため、拒否されることも多々あるということは頭に置いておきましょう。
最後に
ポイントをまとめます。
- 葬儀はせずに火葬だけという方法は可能
- 葬儀を省き火葬だけを行うこと・・・直葬・火葬式という
- 火葬や埋葬は、法律で認められたところに限る
- 火葬費用は、公営の場合数千円〜5万円ほど、民営の場合5万円前後〜15万前後ほどかかる
- 火葬費用は、燃やすだけではない、それ以外にかかる費用もある
- 公営の無料火葬場もある
- 生活保護を受け、財産がない場合、火葬費用として「葬祭扶助」を受けられる
- 自宅での遺骨管理は無料(火葬後)
- 自宅管理やお墓、納骨堂以外の方法で、散骨・合同墓に埋葬・樹木葬という方法もある
- 遺骨を受け取らないという方法もあるが、断られることが多い
このような方法を知ると、「生活保護を受けていてお金がなかったからそのまま遺体を放置した」として捕まる人を救えたんじゃないかと感じますよね。
方法は色々ありますので、悩まれた際は一度自治体に相談してみるのもいいでしょう。