仏壇のお供物の向きは?果物やお菓子など置き方を解説
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仏壇に、ご飯や故人が好きだったお酒やお菓子をお供えしたりすることあると思いますが、その向きに悩まれる方多いですよね?

お参りしている側が見て正面になるように置けばいいの?
それとも、仏壇に故人の魂がいると考え、仏壇向き?
お参りに行った先で、それぞれ置き方が違って、「ん?」って思うことあるのよね。
そうなのよ。
なので、誰に聞けばいいのかわからなくて。
確かに。
任せて、ズバッと解説するわ。

今回は、仏壇のお供物について

  • 基本的な向き
  • 理由
  • 置き方

について解説したいと思います。

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仏壇のお供物の基本的な向きとは?

お供物は仏壇側ではなく、お参りする人側へ正面が向くように置くのが基本です。

「七分獲一」という言葉があるように、仏様は1/7だけをいただき、仏壇から下げた残り6/7を手を合わせた人に返す(お下がり)という考えがあります。

そのため、お供物は故人のためのものでもありますが、お供えする親族のためのものでもあるんです。

そのため、お参りをする人が見て、お供物に書かれている文字が読める向きにお供えするということになります。

え?
仏壇側に向けてじゃないの?
どうして?
意味を説明します。

仏壇のお供物をお参りする人側に向けて置く意味

仏教の「回向(えこう)」という思想に基づいて、お参りする人側に向けて置くといわれています。

その回向の思想とは、

  • 故人が極楽浄土に行けるように
  • お参りしている人も、浄土に行けるよう

という追善供養の意味から、お供物をする「仏様に差し上げる」というその功徳(善行)を、仏様がその慈悲により人の側に向けてくださるという考えからです。

仏壇にお供物を置くときの配置とは?

でも、実際お供物って一つ置く分にはこっちに向けてってわかるけど、ご飯や飲み物・お菓子とか、いくつか置く場合どう置けばいいのかしら?
まずはお供物について軽く説明してから、置き方を説明するわね。

仏壇にお供えする物として

  • 飲み物
  • 食べ物
  • お花
  • ろうそくに灯りを灯す
  • お線香をあげる

そして手を合わせるという、「五供(ごく)」=「香」「花」「灯燭(とうしょく)」「浄水」「飲食(おんじき)」があります。

お仏壇内部の中段または下段にお供えするのが基本です。

では、お供物別に置き方を説明します。

果物

  • 奇数
  • 対でお供えしてもいいが、左右で種類や数が違ってもOK
  • 高槻や盛器で高さを出すのも良し
  • 高さを出さない場合は懐紙を敷いて

「高杯(たかつき)」「盛器(もりき)」といった仏具を使って、高さを出して仏様への敬意を表すようにして果物をお供えするといいでしょう。

もちろん、高さを出さず、仏具を使わず置いても構いませんが、その際は懐紙を敷いてその上に果物を置くようにします。

このとき懐紙は、頂点を少し左にずらし三角に折り、その頂点をお参りする人側に向けましょう。

これらがない場合、大きめのお皿やお盆の上に果物を置いてお供えしてもかまいません。

また、袋に入っているものは、袋から出してお供えするのがいいでしょう。

ただ、以下のような物は置かないようにしましょう。
  • カットしたフルーツなど傷みやすいもの
  • 汁や水分が出て仏壇の木に染み出す恐れのあるもの
  • 匂いの強いもの

カットしたフルーツをお皿で供え、すぐに下げるというのはかまいませんが、長時間置くのはやめた方がいいでしょう。

この中で意外なのが桃ですよね。

桃は、曹洞宗において「天界の食べ物なので故人が戻ってこなくなる」などと考えられていますので、曹洞宗の場合避けるようにしましょう。

お菓子

  • 落雁(砂糖菓子)
  • 和菓子(饅頭・羊羹など)
  • 洋菓子(クッキー・マドレーヌ・ゼリーなど)
  • 煎餅など

を仏壇に供えることが多いですが、箱に入っているものは箱から出して、先ほどの果物同様、高杯・盛器・供物台・お盆やお皿などに置いて供えるといいでしょう。

生菓子などをお供えしてもいいですが、お供えして手を合わせてお参りした後すぐにさげて、お下がりを家族でいただくようにしましょう。

ただし、果物・お菓子どちらにせよ、注意すべきは

  • 偶数にならない
  • 4や9個になるのは避ける

ということです。

ご飯

仏飯(ぶっぱん)というように、ご飯は毎日仏壇に供えるものとされていますが、

  • 炊き立てのご飯を一番最初に
  • 毎日取り替える

のが大切です。

物販の場合、湯気を供えるという意味合いがあります。

そのため、冷や飯は避けましょう。

ご飯は「仏飯器」に盛って供えますが、宗派によってその形や数・置く場所が異なります。

  • 浄土真宗・・・高く丸い形に盛る
  • 本願寺派・・・蓮の蕾をイメージした盛り方
  • 大谷派・・・蓮の実をイメージした円筒形
  • 浄土真宗以外の宗派・・・普段は1つ、法事や命日などには2つ
  • 浄土真宗・・・普段は3つ、正式な場では4つ

また浄土真宗では、ご本尊「阿弥陀如来」・「南無阿弥陀仏の六字名号」の前に置くのが一般的ですが、お位牌下の中段に水と隣り合わせて置いたり、大型仏壇の場合ご本尊の両脇にある「脇掛」の前においたりします。

宗派によって異なるので、親族に聞くのがいいでしょう。

仏飯は、湯気が出なくなったら、下げていいので、その後はおいしくいただくのがおすすめです。

最後に

ポイントをまとめます。

  • お参りする人側へ正面が向くように置くのが基本
  • お参りをする人が見て、お供物に書かれている文字が読める向きにお供えする
  • 奇数(偶数・4や9個は避ける)
  • 対でお供えしてもいいが、左右で種類や数が違ってもOK
  • 高槻や盛器で高さを出すのも良し
  • 高さを出さない場合は懐紙を敷いて
  • お皿やお盆に乗せて置いてもいい
  • 箱に入っているものは、箱から出してお供えする
  • ナマモノは、お供えして手を合わせてすぐ下げる
  • 仏飯は、炊き立てのご飯を一番最初に
  • 仏飯は、宗派によって盛り方・数・置く場所が異なる

 

お供物の置き方など、宗派によって異なるので、知らないからと恥ずかしいことではありません。

そのため、悩んだ場合は親族に聞くのがいいでしょう。

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