例外もあるけど、一般的には渡さなくてもよいとされているのよ。
遠方から法事に来てくださる親族がいると、お車代(交通費)の負担をするべきか悩む方も多いと思います。
さきに述べました様に、一般的には渡さなくてもよいとされていますが、お渡しした方がよい例外もあるため一概にはいえないものです。
そこで今回は、法事のお車代に関して、
- 親族へ渡さなくてもよい理由
- 例外として渡す場合
- 相場
- 封筒や書き方
などを紹介しますので参考にしてくださいね。
法事のお車代は親族に渡さなくてもOK その理由は?
基本的に、親族へ渡さなくてもOKです。
ちなみに、お坊さんに菩提寺から自宅などへ出向いていただく場合は、感謝の気持ちとしてお車代を渡すのが一般的ですよ。
親族へお車代を渡さなくてよい理由として、おもに以下の2つがあります。
- 法事への招待を受けるか受けないかは個人の判断に委ねられるため、受ける場合の交通費は自己負担と考えられる
- お車代を渡すことで、相手側へ将来同等のことがおこった時に負担を与えることとなるため
→渡すことを礼儀と判断すると、相手側に思わぬ義務が生じる
ただ、遠方から来ていただくと負担した方がよい気も・・・
遠方からでも個人の意思で参列されるのでしたら、お車代を配慮する必要はないでしょう。
もし交通費を負担に思われているのでしたら、参列されず「御仏前」だけ送られてくる可能性が高いはずです。
上記2の理由にあてはめると、仮に100,000円をお車代としてお渡しすれば、お相手が反対の立場になった時に同額を用意しなくてはならない義務が生じます。
将来の負担を考えると気が重くなりますね。
ただ、遠方から個人の意思で来てくれた方であれば、宿泊先の手配を代行するなどの配慮をするといいでしょう。
皆さんはどうされているのか?気になる口コミも紹介しますね!
私のまわりでは葬儀や法事関係でのお車代は支払いません。
遠方から要宿泊の距離となってもです。
一般的というよりは、地域性や親戚ルールがありますから、今まではどうだったかを考えて決める方がベターだと思いますよ。
うちでは「交通費自己負担の代わりに、お布施や供物は不要、施主も会食以外は出さなくてよし」があたり前になっています。
以下のような場合もある様ですよ。
かなり遠方となる親族の法事に出る時は、「志」の表書きで宿泊費と交通費に足りる分くらいを渡してくれました。
基本的には親族へのお車代は必要ないとされますが、上記の様な例外もあります。
そこで次に、お渡しした方がよい場合について紹介しますね。
例外もあるので気をつけて!親族に渡す場合はこんな時
- こちらから招いた場合
- 以前法事に参列した際、お車代を渡された場合
- 親戚間で渡すと決まっている場合
- 地域性
以上の場合は、お車代を渡すべきでしょう。
それぞれ説明します。
こちらから招いた場合
こちらから参列をお願いし来ていただく場合は、感謝の意をこめそれなりの負担はするべきでしょう。
以前法事に参列した際、お車代を渡された場合
以前お相手の法事へ参列した際に交通費を負担してもらった場合については、同額をお渡しするべきと考えられます。
親戚間で渡すと決まっている場合
親戚の間で、「お車代は渡す」というルールがあれば従いましょう。
逆に、親族間では「お互い様」ということで個人が負担されることも多いようです。
地域性
お住まいになっている地域の慣習として、お車代は渡すのが決まりとなっていることもありますので、事前に確認することをオススメします。
親族へのお車代額と書き方
5,000~10,000円といわれています。
実際に必要な交通費にいくらか加算し、キリのよい数字となるようにお渡しするとよいでしょう。
上記4ケースの目安も表にまとめてみましたよ。
お車代の封筒や書き方
お車代には、白い無地の封筒が適しています。
ただし、縦型のもので郵便番号枠がないものにしてください。
二重封筒も売っていますが、二重は不幸が重なることをイメージさせてしまうため一重を選ぶようにしましょう。
白い封筒として、「水引」や「奉書白封筒」を使用することが多いです。
水引の場合は双銀(そうぎん)、黒白どちらでも大丈夫ですよ。
ただ、双銀を使用しても構いませんが、数万包むときに使用されることが多いようです。
また、関西方面ではお車代に黄白の水引が使用されることもあります。
なお最近は、「お車代」と印刷された封筒もありますので、そちらを使用しても大丈夫です。
表書きに「お車代」「御車料」と記入する際は、毛筆・筆ペンで記入してください。
また、お車代で「薄墨」は使用しないため注意が必要です。
それでは、
- 水引
- 奉書白封筒
以上、それぞれの書き方を紹介します。
水引の場合
- 表書き・・・「御車料 ◯◯家」「御車料 名前(姓名で記入)」
- 中袋・・・表に金額、裏には住所と氏名を明記
こちらですと糊をつける必要がありませんが、もし中袋の封に糊をつけるなら、〆を忘れずに記入しましょう。
お札は肖像がある面を上にし、袋から出すとき、肖像が最初に出てくるよう入れます。
白封筒の場合
- 表書き・・・「御車料 ◯◯家」「御車料 名前(姓名で記入)」
- 裏書き・・・金額と住所を明記
白封筒は糊をつけるので〆を書きましょう。
こちらも、お札は肖像がある面を上にし、袋から出すとき、肖像が最初に出てくるよう入れます。
ちなみに、水引の中袋や白封筒の裏書は、地域によってはなにも書かない場合もありますよ。
お車代へのお返しは必要ないため、住所なども必要ないと考えればそうなりますね。
お車代は新札を使用してもよいですが、用意することができなければムリにこだわる必要はありません。
ちなみに、法事や法要などは事前にわかっているため、新札を使ってもいいとされています。
しかし、葬儀などで新札を使用すると、あらかじめ準備していたと受け止められるため注意が必要です。
まとめ
今回のポイントをまとめます!
- 法事のお車代は基本的に親族へ渡さなくてもよい
- 僧侶に菩提寺から自宅などへ出向いていただく場合は、お車代を渡すのが一般的
- 例外として、こちらから招いた場合や親戚間で渡すと決まっている場合は、お車代を渡すこともある
- お車代の相場は、5,000~10,000円
- お車代の封筒として、「水引」や「奉書白封筒」を使用することが多い
- お車代で「薄墨」は使用しない
- お車代は新札を使用してもよいが、用意することができなければ無理にこだわる必要はない
親族へのお車代は基本的に必要ないとわかりましたが、例外もあることを覚えておきましょう。
その土地での風習やしきたりも大きいので、事前にご家族や親族の方へ確認しておくことは重要です。
お車代の心配はなくても、とくに遠方から来てくださる方には、宿泊先の予約など十分な配慮をすることは大切だと思います。
法事は1回きりではありませんから、今後の親戚関係を円満に続けるためにも親族といえど丁寧にお迎えしたいものですね。