神道には仏教のような初盆って無いのかしら?
宮崎ではご近所さんが神道ばかりで、転勤で行った際には困ったの。
私は今まで仏教の親戚しかいなかったから、本当に困ってて。
実際、宮崎の一部地域では神道が多く、田舎は近所の人が葬儀を手伝うのが当たり前。
そのため、初盆も手伝った方がいいのか?
お参りだけでも行った方がいいのかしら?
そもそも初盆をやるのは、仏教だけなのか?
など、わからないことだらけだった経験があります。
また、中にははじめて喪主側となり、今まで意識していなかった方が戸惑うことも多々あるでしょう。
そこで今回は、神道の初盆について喪主・参列者側どちらにとっても知っておきたい
- 初盆はあるのか?
- お供え
- 香典
- お参りの注意点
などを解説したいと思いますので、参考にしてください。
神道に初盆はないの?
神道の場合、仏教のような「初盆」と呼ばれるものはありません。
しかし、初盆にあたる日に「新盆祭」「新御霊祭」という神事があるんです。
仏教の初盆は、亡くなり四十九日を過ぎ、はじめて先祖の魂が帰ってくるとされ、その帰ってきた先祖を供養するために行われます。
神道の初盆「新盆祭」「新御霊祭」も、名前こそ違えども、仏教の初盆と同じような意味を持ち、先祖崇拝の気持ちから行われているのです。
神道の初盆!お供えは?
香典を包む際も、ご仏前ではないわよね?
お供えや香典についても説明するわね。
仏教の場合、お供えに線香を送ることもありますが、神道の場合線香を焚いて供養することが少ないため線香はオススメしません。
また仏教では、お供えは精進料理の考えから肉や魚などはお供えしませんが、神道の場合魚などをお供えすることが多くあります。
そのため、
- 魚(鮮魚)
- 野菜
- 果物
- 米
- お菓子
- 乾物
- 水
- 塩
などがいいでしょう。
これは、喪主側が準備をするときも同様です。
今年の盆は初盆なのです。
神道では新盆祭と呼ぶのです。うちでは、神饌物いっぱい用意して〜
迎え火して〜宮司さん呼んで〜玉串奉奠して〜
んで、みんなでキャッキャうふふと楽しくご飯たべて〜(←重要)送り火も忘れずに。
ああ。田舎に帰りたくなっちゃう(´;ω;) pic.twitter.com/dKvRN1fmHq— サクラコ (@someiyoshino05) 2017年5月21日
のしは「御供」「奉献」「奉納」とし、水引は双銀や黒白の結び切りにします。
ただ、地域によっても異なり、東日本では黒白5本・西日本では黄白5本の結び切りを使用することが多いでしょう。
神道の初盆!香典は?
香典袋の水引は淡路結びで、白黒か双銀が基本になります。
表書きは、仏教の場合「御仏前」「御佛前」「御供物料」になりますが、神道の場合
- 「御神前」
- 「御玉串料」
- 「御榊料」
というのが基本です。
親戚の多く集まる法事では、同じ苗字がたくさん。
苗字だけでなく、名前も含めたフルネームで書いた方がいいでしょう。
神道の初盆にお参りするときのマナーは?
- 場所の確認
- 神官よりも先に着く
- 略式喪服や地味な平服
基本的に自宅や墓前で行われますので、場所を間違えないようにする必要があります。
事前に案内が届いていれば、それに従えばいいだけですが、案内がなければ電話をかけて確認して伺うのもいいでしょう。
そして、神官よりも先に着くのがマナーです。
到着が遅れてしまうのは、失礼にあたりますからね。
服装は、略式喪服や地味な平服(黒・紺・グレーのスーツやワンピース等)となりますが、夏の暑い日となるため、脱着できる上着を持っていくとエアコンによる温度差にも対応できます。
まず施主に挨拶をし、お供えや香典を渡し、順にお参りをさせてもらい、お菓子・お茶・お食事などをすすめられたら案内に従うといいでしょう。
基本、田舎でも初盆まではお手伝いを必要としないことが多いものの、地域の風習にもよるため、そこは自治会長さんなどに確認しておくといいですよ。
また、仏教の場合は提灯を飾りますが、神道では飾っても飾らなくてもよいとされていますので、飾っていなかったから新盆祭をしていないとは限らないため注意ください。
神道に関わらずいえることですが、葬儀後に訪問する際の服装やお供え、挨拶にはしっかりマナーがあるので、こちらもおさえておきましょう。
お墓参り!喪主側のマナー
その場合、仏教と違いもあるのでおさえておく必要があります。
お墓といえばお花を供えるのが一般的と感じますが、神道の場合、「榊」です。
実は、仏と神では
華が違う!
左は、榊で神道のお墓に!
右は、シキビで仏教のお墓に!
エセビは、どちらでも良いと
されるが、うちの近所では
エセビを挿す人は少ない… pic.twitter.com/mxwbDQ0OEg— あまごろう (@amagorou) 2017年8月11日
そして、仏教の場合は線香の前で手を合わせる姿が思い浮かぶと思いますが、神道の場合「玉串」になります。
玉串は、榊の葉に麻や紙などを貼り付けたもので、新盆祭のあとに神主さんからいただけるでしょう。
ただ、花がNGということではないので、このように仏教同様菊などの花をいけてもいいですね。
それから、
- お神酒
- 塩
- お水
- お米
をお供えし、二礼・二拍手・一礼で合掌します。
これが、神道のお墓参りマナーです。
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最後に
ちなみに香典相場は、仏教の初盆と同じく3千円〜1万円程度で、関係性の近い親類ほど高くなります。
ただ、これとは別に近い親類の場合、提灯代などがプラスされることもあるでしょう。
提灯は、仏教の初盆で用いるものと金額的には大差ありませんが、白木を用います。
では、改めてポイントをまとめますね。
- 神道は、初盆はないが、初盆にかわる「新盆祭」「新御霊祭」がある
- 神道は線香を必要としないが、仏教と違い魚などをお供えする
- のしは「御供」「奉献」「奉納」とし、水引は双銀や黒白の結び切り
- 香典袋は、「御神前」「御玉串料」「御榊料」
- お参りする際には、場所の確認を事前に行い、神官よりも先に着くのが基本
- 服装は、略式喪服や地味な平服
- 神道は花や線香ではなく、榊・玉串
- お神酒・塩・お水・お米をお墓に供える
仏教の初盆と大きな違いはないものの、のしや香典袋には注意したいポイントです。
また、神道では数珠が必要ないので、そこにも注意が必要しましょう。