火葬後の遺骨はいらない!どうしたらいい?処分できるもの?
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ずっと疎遠だった父。
子供のつとめと思い葬式までは出したんだけど、うちは義実家のお墓を守らなきゃいけないし、母のお墓には入れたくないから遺骨を引き取りたくないんだけど・・・。
悩まれているわね。
でも、あなただけじゃなく、引き取りたくない遺骨・引き取れない遺骨ってあると思うわよ。

 

遺骨をいらないからといって、困る対処法。

捨てていいの?

いらないからと火葬場で拒否していいのか?

処分できるものなら安くすませることができないか?

今回は、そんな方の疑問にお答えすべき、いらない遺骨について

  • 対処法
  • 自分で処分
  • お金をかけ、安く処分する方法

などを解説したいと思います。

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火葬後に遺骨はいらない!どうしたらいい?

火葬後に、その場でいらないからと遺骨の引き取りを拒否することは可能なのかしら?
火葬後の対処法について、いくつか説明しますね。

まず基本的なことですが、各自治体に火葬場条例というものがあり、例えば広島市でいうと第5条に

火葬場等において遺体の火葬を行つた者は、市長の指定する時刻までにその焼骨を引き取らなければならない。

などという決まりがあります。

ただ、この引き取りに行かなかった場合

  • 指定した時刻までに焼骨の引取りがないときは、市が一時保管する
  • 市長が、必要な措置を講ずる
  • 係員が収骨し、一時斎場において保管するが、一定の期間を経過した後も引取りのない場合には斎場において処分する
  • 指定された日時から7日間を経過してもなお焼骨の引取りがないときは、市において適宜処分する

など、若干市町村により対処が異なるんです。

遺骨の処分

処分されるということは、自治体が無縁仏として無縁墓へ収骨するという意味で、後から遺骨を取り出そうとしても、1つひとつが分けて管理されているわけではないため不可能となります。

火葬場で、受け取りを拒否する=ごっちゃに処分されるということね。
そういうことになります。
しかし現在、この無縁仏が増加し、各自治体も扱いに困っている現状です。

火葬後の遺骨に関し、自治体に相談するという方法もありますが、遺骨放棄・無縁仏としての扱いを拒否する自治体も少なくありません。

やはり親族が一人でもいるのであれば、自治体としては「遺骨を引き取って欲しい」、よく考えれば当然のことです。

 

たしかに火葬場で遺骨放棄は、なんだか遺骨を捨て逃げのような感じで、あまり人としてい気持ちはしないわね。
必要な処置・・・というのもなんだか怖いし。
そうですね。
火葬許可証を申請した時点で連絡先の記入もあるわけなので、どの市町村でも、必ず遺族へと連絡が来るのは間違いありません。

 

ただし、本当に身寄りがない孤独死というのも近年増加傾向です。

その場合については、こちらをご覧ください。
関連記事)孤独死の葬儀費用はどうなる?流れを含めもしもの時のために!

 

火葬後の遺骨!自分で捨ててもいい?

火葬しないと遺体を放置することになりそれこそ罪に問われるわけだから、火葬しないわけにはいかないわよね。
でも、火葬後遺骨を引き取っても、自分で処分できたりするのかしら?
火葬せず遺体を放置すると、死体遺棄で法に触れるため、必ず火葬をしなくてはいけません。
かといって、自分で処分する方法はあるのかと悩みますよね。

ただし、遺骨に関しても刑法第190条

死体・遺骨・遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、3年以下の懲役に処する。

という法律があり、遺骨を

  • 埋める
  • ゴミとして出す
  • 置き捨てる

などというのもNGなんです。

遺骨の放棄

じゃあ、どうしたらいいわけ?
いくつか方法はありますので、説明しますね。

火葬後の遺骨をできるだけ安く処分したい!方法は?

まずは、1円もお金をかけずに遺骨を処分する方法は、どなたか親族のお墓に入れる以外ないでしょう。
(その場合も、お坊さんに支払う費用や石材店に支払う費用もあるので、0円ではありませんが。)

ただ、いくらかお金をかけることを前提に

  • 散骨
  • 樹木葬
  • 合同墓で永代供養

などという方法がありますので、それぞれ説明します。

遺骨の放棄

散骨

散骨といっても、そのまま遺骨を撒くわけではありません。

必ず細かく粉砕し(業者に依頼し、数万程度)適切な大きさにして、適した場所に散骨する必要があります。

散骨について詳しくは、こちらをご覧ください。
関連記事)散骨とは?できる場所や方法や費用などまとめ!

 

樹木葬

樹木葬の場合、樹木葬を扱う霊園に依頼し、ひとつの遺骨を樹木の元へといった感じで、省スペースですむためお墓を持つよりもリーズナブルです。

ただ一般的には、

  • 永代使用料・・・数万円から数百万円
  • 埋葬料・・・数万円
  • 銘板彫刻代・・・数万円

と、霊園により大きく開きはありますが、ある程度の費用は必要となります。

ただ、中にはすべて合わせて10万円以内ですむところもありますので、問い合わせてみるといいでしょう。

合同墓で永代供養

お寺や霊園によって、合同墓(合葬墓)というのがあります。

その名の通り、他の遺骨と合わせて収骨し、永代供養してもらう方法ですが、その場合

  • 合葬墓利用料・・・数万円
  • 納骨費用・・・1万円程度
  • 永代供養料・・・数万円〜数十万円

がかかりますが、永代供養料も一般的なお墓よりも低価格ですむでしょう。

永代供養について詳しくは、こちらをご覧ください。
関連記事)永代供養とは?意味や相場・知っているようで知らないあれこれを解説

 

散骨がもっとも低価格ですみそうだし、合同墓という手もあるわね。
そうですね。
やはり処分したい、遺骨はいらないといっても、これらの方法が悔いや罪悪感も残らずすむでしょう。

 

 

ちなみに、私の体験談でいうと・・・

親戚の納骨堂から一旦全部取り出すと、誰の遺骨なのかわからないものまで入っており、扱いに困った経験があります。

その後どうしたのか・・・

専門業者に遺骨の粉砕を依頼し(2万円ほど)、親戚一同喪服を着て、海に散骨へ行きました。

散骨を、【捨てる】ととらえる方もいらっしゃるかもしれませんが、親戚一同では「海へ向かって手を合わせるといつでも参拝ができる」と考えを一つにすることに。

昔の土葬ではありませんが、大地に返すという意味ではかわりないのかなと、経験者としては感じました。

最後に

ポイントをまとめます。

  • 各自治体に火葬場条例というものがあり、火葬後の遺骨は引き取らなければならない
  • 火葬後の遺骨を引き取らなければ、必要な処置を取られる、市が処分するなど対応は各自治体により異なる
  • 処分されるということは、自治体が無縁仏として無縁墓へ収骨するという意味
  • 遺骨を自分で処分すると、刑法第190条により罰せられる
  • 散骨・樹木葬・合同墓で永代供養という方法がある

 

火葬はしなければなりませんし、火葬後受け取りを拒否するのも、親族として無責任でもあります。

そう考えると、もっとも安くすむ散骨を選択という方法もありますが、そういった遺骨処理を業者に代行してもらうという方法も中にはあり、業者と方法を検討するのもひとつの手でしょう。

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