仏壇の線香のあげ方は?本数・立てるか寝かせるかの宗派の違いとお参りの順番

仏壇

実家の仏壇を任されたり、新しく仏壇を迎えたりすると、「線香は何本?」「立てるの?寝かせるの?」と迷うものです。線香のあげ方は宗派によって違いがあり、同じ宗派でも地域やお寺によって教え方が異なることがあります。
この記事では、各宗派の公式サイトで確かめられた範囲で、お参りの順番、線香の本数と置き方、火の扱い、毎日のタイミングをまとめます。

この記事でわかること(結論)

  • お参りは「お供えを整える→ろうそくに火をともす→線香を供える→りんを鳴らす→合掌・礼拝」の流れが目安です
  • 浄土真宗(本願寺派・大谷派)は、線香を立てずに折って横に寝かせるのが作法と案内されています
  • 曹洞宗の案内では線香は1本、天台宗の案内では「本数に決まりはない」とされています。ほかの宗派も含め、家の宗派や菩提寺の教えに従うのが基本です
  • お参りが終わったら、ろうそくの火を消し忘れないようにしましょう

仏壇のお参りの基本の流れ

宗派によって細かな違いはありますが、家庭の仏壇でのお参りは、おおむね次の順番です。

  1. 身支度を整える:手を洗い、口をすすいでから仏壇の前に座ります
  2. お供えを整える:お花の水をかえ、ご飯やお水・お茶などを供えます(供えない宗派もあります)
  3. ろうそくに火をともす
  4. 線香に火をつけて供える:線香はろうそくの火からつけます
  5. りんを鳴らす
  6. 合掌・礼拝する:数珠をかけて手を合わせ、お経やお念仏・お題目を唱えます
  7. ろうそくの火を消す

たとえば曹洞宗の公式サイト(曹洞禅ネット)では、朝のお参りとして「ご飯・お水・お茶などを供える→ろうそくに火をともす→線香に1本火をつけて供える→リンを三度鳴らす→合掌して一礼」という流れが紹介されています。真言宗豊山派の公式サイトでも「お灯明をともし、線香をつけ、合掌して、ていねいに三度礼拝」とあり、ろうそくの次に線香という順番は多くの宗派で共通しています。

お供えの置き方は仏壇のお供物の向きは?果物・お菓子・ご飯の正しい置き方と注意点を解説、お茶やお水については仏壇にお供えするお茶やお水の意味は?種類・置く位置・取りかえる時間で解説しています。

線香の本数と「立てる・寝かせる」の宗派差

各宗派の公式サイトで確かめられた内容を表にまとめました。表にない宗派や、同じ宗派でも寺院によって教え方が違う場合があるので、最終的には家の宗派・菩提寺の案内に従ってください。

宗派 本数 置き方 公式サイトの案内(要旨)
浄土真宗本願寺派(西) 決まった本数の記載なし 寝かせる 線香は立てずに、短く数本に折って寝かせる
真宗大谷派(東) 記載なし 寝かせる 適当な長さに折り、火をつけたほうを左にして灰の上に横にしてたく
曹洞宗 1本 記載なし お線香に一本火をつけ、軽く押しいただいて供える
天台宗 決まりはない 記載なし お線香の本数には決まりはありません

浄土真宗は線香を寝かせる

浄土真宗では、線香を香炉に立てず、香炉の幅に合わせて折り、横に寝かせて供えます。真宗大谷派の案内では「火をつけたほうを左にする」とされています。浄土真宗のお宅にお参りに行ったときは、香炉の中を見て、すでに寝かせてある線香があればそれに合わせると迷いません。


本数は家や菩提寺の教えに合わせる

インターネット上では「真言宗は3本」「日蓮宗は1本か3本」などの説明も見かけますが、今回確かめた宗派の公式サイトの中では、本数を決めているのは曹洞宗の「1本」の案内だけで、天台宗は「決まりはない」としています。家で長く続いているやり方があれば、それを大切にするのがよいでしょう。

火のつけ方・消し方

線香にはろうそくから火をつける

線香には、マッチやライターから直接ではなく、先にともしたろうそくの火から火をつけるのが一般的です。線香の先に炎が上がったら、炎だけを消して煙が出る状態にしてから供えます。

炎は口で吹き消さないといわれる

線香やろうそくの炎は、口で吹き消さず、手であおぐ、ろうそく消しを使うなどして消すのがよいといわれています。宗派の公式な決まりとして書かれているものは見つかりませんでしたが、広く知られた習わしです。

ろうそくの消し忘れに注意

真言宗豊山派の公式サイトでも「お灯明を消すことを、忘れないようにしましょう」と呼びかけています。お参りが終わったら、ろうそくの火を消してから仏壇を離れましょう。線香は燃え尽きるまでそのままにする家が多いですが、外出するときや就寝前は、香炉のまわりに燃えやすい物がないか確かめておくと安心です。

毎日のお参りのタイミング

曹洞宗の案内では、朝、洗面をすませて朝食の前にお供えとお参りをする流れが紹介されています。天台宗の公式サイトでも「毎日、お勤めをいたしましょう」とされています。とはいえ、仕事や家事で忙しい日もあります。朝だけ、夕方だけでも、できる時間に手を合わせることが大切です。

ご飯のお供えについては仏壇のお供えご飯(お仏飯)は毎日必要?冷凍・時間・下げた後の疑問を解決、数珠の持ち方は数珠の持ち方は左手で正解?焼香・合掌のしかたと宗派別の正しい持ち方を参考にしてください。

よくある疑問(Q&A)

Q. 他人の家の仏壇にお参りするときは、どの宗派のやり方にする?

A. お参りする家の宗派に合わせるのが一般的です。わからなければ、家の人に「お線香は立てますか?」と聞くか、香炉の線香の様子に合わせましょう。

Q. 線香の煙が苦手。お参りしなくてもいい?

A. 煙の少ない線香や、においの控えめな線香も市販されています。曹洞宗の案内では「線香は煙ではなく香りを供えるもの」と説明されています。無理のない形で続けましょう。

Q. 電気のろうそくや線香でもいい?

A. 火を使わない仏具を使う家庭もあります。火の不始末が心配な場合の選択肢になりますが、考え方は家や菩提寺によって違うので、気になる場合は確認しておくと安心です。

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