初盆(新盆)の法要やお参りに招かれると、「香典はいくら包む?」「表書きは何と書く?」「提灯代も必要?」と迷う方が多いでしょう。初盆は故人が亡くなって初めて迎えるお盆なので、普段のお盆より丁寧に供養する家が多い行事です。
この記事では、招かれた側として知っておきたい香典の表書き・金額の考え方・提灯代・お供え・渡し方をまとめます。習わしは地域や宗派で大きく異なるため、あくまで目安として読んでください。
- 初盆(新盆)は、四十九日を過ぎてから初めて迎えるお盆のこと。時期は8月が多いものの、東京など7月に行う地域もあります
- 香典の表書きは「御仏前」が一般的。浄土真宗でも「御仏前」を使います。宗派がわからなければ「御香典」が使えます
- 金額は故人との関係や地域の相場で大きく変わります。公的な調査で確かめられる目安が見当たらないため、親族や地域の人に相場を聞くのが確実です
- 盆提灯を贈る代わりに「御提灯料」として現金を包むこともあります。贈る前に施主の家に相談しましょう
初盆(新盆)とは?いつ行う?
四十九日を過ぎて初めて迎えるお盆
浄土宗の公式サイトでは「亡くなって四十九日を過ぎて以降に初めて迎えるお盆を、『新盆』(『初盆』)と呼びます」と説明されています。四十九日がお盆の期間中までに明けていなければ、翌年が初盆になると考えるのが一般的です。地域によって「はつぼん」「にいぼん」「しんぼん」「あらぼん」など呼び方もさまざまです。
7月盆と8月盆がある
浄土宗の案内では、お盆は「一般に7月または8月の13日から15日(16日)」で、地方により違いがあるとされています。浄土真宗本願寺派の公式サイトでは、旧暦の7月15日をそのまま新暦に当てはめたのが7月のお盆、月遅れにしたのが8月のお盆と説明されています。
東京都内には7月にお盆を行う地域があり、西東京市の公式サイトでも「東京の盆(7月盆)」という言葉が使われています。ただし同じ東京でも8月に行う家もあります。招かれたら、まず「いつ伺えばよいか」を確かめておくと安心です。
初盆の香典の表書き
| 場面 | 表書きの例 | ポイント |
|---|---|---|
| 仏式の初盆(一般) | 御仏前 | 初盆は四十九日を過ぎているので「御霊前」ではなく「御仏前」が一般的 |
| 浄土真宗 | 御仏前・御香儀 | 真宗大谷派の公式サイトでは、法事の金封に「御香儀」か「御仏前」と書くよう案内 |
| 宗派がわからない | 御香典 | 宗派を問わず使いやすい表書き |
| 盆提灯の代わりに現金を包む | 御提灯料 | 香典とは別の袋にすることが多い |
| 神道の新盆祭(新御霊祭) | 御玉串料・御神前など | 詳しくは下の神道の記事へ |
水引と名前の書き方
水引は黒白が一般的で、地域によっては黄白も使われます。真宗大谷派の案内でも、法事の金封は黒白または黄白とされています。表書きの下には、送り主の名前をフルネームで書きます。地域によっては「新盆御見舞」などと書く習わしもあるので、周りの人に合わせるとよいでしょう。
浄土真宗では「御霊前」を使わない
浄土真宗では、亡くなった方は阿弥陀さまの浄土に生まれて仏になると考えるため、時期を問わず「御霊前」は使いません。真宗大谷派の公式サイトでも、市販の「御霊前」の金封は浄土真宗では用いないと説明されています。
初盆の香典はいくら包む?
初盆の香典は、故人との関係(子・兄弟姉妹・親戚・友人・近所など)、会食があるかどうか、地域の習わしで大きく変わります。冠婚葬祭の団体などの公的な調査で、初盆に限った金額の目安は確かめられませんでした。
金額を決めるときは、次の方法がおすすめです。
- 同じ立場の親族(兄弟姉妹・いとこなど)と相談してそろえる
- その地域に長く住む人に、近所づきあいでの相場を聞く
- 法要のあとに会食(お斎)がある場合は、その分も考えて包む
- 葬儀のときに包んだ額を一つの目安にする
お札は、香典であっても初盆は日程が前もってわかっている行事なので、きれいなお札を使ってかまわないという考え方もあります。気になる場合は、折り目を一度つけてから包みましょう。
提灯代を包む場合
初盆には、故人の霊が迷わず帰ってこられるよう盆提灯を飾ります。浄土宗の案内では、盆提灯は精霊棚の左右に目印として飾るもので、地方によっては新盆に限り白い提灯を使うと説明されています。
盆提灯は親戚や親しい人から贈られることもありますが、飾る場所や数には限りがあります。最近は、品物ではなく「御提灯料」として現金を包む人も増えています。誰が提灯を用意するか、費用の目安は地域によって違うため、初盆の提灯は誰が買う?費用の目安と購入時期、もらったときのお返しもあわせてご覧ください。
なお、浄土真宗では精霊棚を設けないなど、お盆の飾り方が他の宗派と異なります。提灯を贈る前に、施主の家に必要かどうかを確かめておきましょう。
お供え物を持っていく場合
香典とは別に、お供え物を持参する人もいます。日持ちのする個包装のお菓子、果物、そうめん、線香、ろうそくなどがよく選ばれます。のし紙の表書きは「御供」や「御仏前」とするのが一般的です。真宗大谷派の案内では、菓子折りには「御仏前」または「御供」と書いた黒白か黄白の水引をかけるとされています。
香典の渡し方とタイミング
- 法要に招かれた場合は、受付か施主にあいさつするときに、袱紗(ふくさ)から出して渡します
- 法要がなく、お盆の期間中にお参りに伺う場合は、仏壇にお参りしたあとに渡すとよいでしょう
- 行けないときは、現金書留に手紙を添えて送る方法もあります。お盆の前に届くよう手配します
服装については初盆の服装は平服でいい?迎える側〜伺う側まで解説しますで、迎える側・伺う側に分けて解説しています。
よくある疑問(Q&A)
Q. 香典と提灯代の両方を包む?
A. 両方を包む人もいれば、どちらか一方にする人もいます。地域や親戚の間での習わしが大きいので、同じ立場の親族に聞いてそろえると安心です。
Q. 初盆の法要に呼ばれていないけれど、香典を送るべき?
A. 決まりはありません。親しかった方であれば、お盆の時期に合わせてお供えや手紙を送るのも一つの方法です。施主が初盆を簡単にすませる場合もあるため、負担にならない形を選びましょう。初盆を行わない家の事情は初盆に何もしないのはアリ?起こりうる問題と最低限やっておきたいことで紹介しています。
Q. 神道の家の場合は?
A. 神道には仏教の「初盆」という呼び方はありませんが、同じ時期に新盆祭(新御霊祭)を行う家や地域があります。表書きやお供えの違いは神道に初盆はある?新盆祭のお供え・香典・お参りのマナーを喪主と参列者別に解説をご覧ください。
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