「最近「自由葬」って言葉をよく聞くけど、あれって何が自由なの?」
こういう疑問をお持ちの方、いらっしゃいますよね?
「自由」というのが、どこまでな自由をさすものなのか・・・。
私も、よく調べてみるまでは自由の範囲が分かっていませんでした。
そこで今回は、自由葬について、
- どういうもの
- 通夜
- 服装
- 費用
- 香典
- 流れ
ということをお話しつつ、経験者の声も紹介したいと思います。
自由葬とはそもそも何?
自由葬とは、その名の通り宗教など、形式にとらわれずに行う葬儀のことで、無宗教葬も自由葬に含まれます。
日本では仏教や神道・キリスト教が多く、その場合僧侶や神主・神父を呼び、その形式に則った流れで葬儀は進みますが、そんな流れにも決まりのない自由な形式で行うのが自由葬なんです。
ただここで注意したいのが・・・、無宗教葬議でなければ自由葬といわないのかと問われると・・・
そうではありません!
宗教の流れに則った葬儀の中でも、僧侶や神主・神父の理解を得られた中で自由葬を行うことも可能です。
まさしく!
つまり・・・、こんな葬儀が自由葬には含まれます。
自由葬の種類
- 無宗教葬・・・宗教にとらわれない葬儀
- 直葬・・・宗教の枠はそれぞれで、火葬だけを行う葬儀なため火葬祭ともいう
- 家族葬・・・宗教の枠はそれぞれだが、弔問に制限をもち、家族や親族といったごく少数で行う葬儀
- 生前葬・・・生きている間に自分の好きなように行われる葬儀で、宗教に則るかどうかも自由
- 音楽葬・・・宗教の枠はそれぞれで、葬儀中に好きな音楽を流す葬儀
- お別れの会・・・基本的には宗教にとらわれず、決まりが一切ない葬儀という名をなくした故人とのお別れをする会
などが自由葬に含まれるのです。
つまり、自由葬=決まった定義のない葬儀というわけになります。
自由葬に通夜はあるの?
通夜とはそもそも、親族や生前親交のあった人たちが集まり、故人の冥福を祈り夜通し線香の火を絶やさないようにする儀式です。
しかし通夜は、自由葬に関わらず、やるかどうかそれぞれ遺族の自由となっています。
というのも、「夜通し線香の火を絶やさず」というのが斎場で通夜・葬儀を行う上で防災上の理由から叶わなくなっていることもあるのです。
そのため、通夜をしない葬儀も近年増加傾向にあり、自由葬にいたってもその通夜をやるかどうかも自由となります。
自由葬は服装も自由なの?
基本的に、自由葬といっても葬儀の場であるということは変わりません。
そのため、指定のない限り喪服がベストです。
ただ、「平服」「自由」という指定があれば、喪服でなくてもかまいません。
しかし、一般常識を考えて、ラフ・奇抜・華やかな服装を避け、黒・婚・グレーなど落ち着いた色味の服がいいでしょう。
自由葬の費用はどれくらいかかるものなの?
無宗教葬で行えば、僧侶や神主・神父などに支払う費用が省かれますが、その他は斎場・規模・人数・プランによって異なります。
つまり、安くしようと思えば、一般葬よりも安くすることは可能ですし、逆にお金をかけた豪華な葬儀にすることも可能です。
自由葬でも香典は必要なの?
基本的に自由葬といっても、葬儀であることには変わりないので、香典は必要です。
自由葬の中でももっとも困る「生前葬」。
この場合、まだ亡くなってないわけだし、亡くなったらまた葬儀が行われ香典を包むことになるのでは・・・という考えで悩む問題でしょう。
ですがこの場合も、呼ばれて参列する以上は、会費と考え出すのが一般的です。
気になるようであれば、本人(生きているわけなので)に聞いてみるのもいいでしょうが、聞きにくい場合には1万円程度包めば失礼になることはないでしょう。
自由葬の流れ!例を紹介
- 弔問客が集まる
- 開式
- 黙祷
- 親族の挨拶
- スライドショー・ビデオなどナレーションとともに
- 弔辞
- 弔電の紹介
- 献奏(故人の好きだった曲・思い出の曲を流す)
- 献花・手を合わせる
- 喪主の挨拶
- 閉式
無宗教葬(僧侶・神主・神父などがいない場合)として例を挙げると、以上のような流れが一般的ですが、中には友人たちが思い出を述べるなど、色々なパターンはあります。
また、焼香の代わりに献花をしたり、手を合わせたりといったやり方もそれぞれ自由に、最初に行う喪主・親族に続いて行う感じとなるでしょう。
自由葬を経験したみなさんの声
今回の葬儀は故人の希望通り無宗教の自由葬形式だったんだけどそれがとても良かった
坊さん来ないからお経も説話もないし、遺族代表が弔辞読んでおしまい私の時もそうしてほしい
BGMにラヴェルの亡き王女のためのパヴァーヌを流してくれればそれでいい— じぇし子・ノヴェレッテ (@jessitaso_jsk) 2019年2月3日
故人との思い出に浸れる葬儀、好きな曲でというのがまた素敵で、参列者もゆったりとしたひと時を過ごせそうです。
大好きな友達の告別式だった。昨日は前夜祭。自由葬で本人の好きな讃美歌とブラジル音楽と思い出スピーチでお花いっぱいの素敵な式だった。でもまだあの子が居ないのが納得いかない。掴もうとした小さな骨がふわっと砕けた。
— lucca (@lucca_lucca36) 2019年1月29日
音楽のジャンルもさまざま。
余命1年の宣告を乗り越え2年に渡る長い闘病中、いつ訪れるともしれぬ自分の葬儀について、形式(自由葬)、段取り、遺影、献奏、献唱の選曲と自ら関係者と打合せを重ねた人生の幕引きが、尊厳を持って執り行われた告別式に参列してきた。生前もとてもしっかりした女性らしい、見事なお別れの会でした
— ㍿ 紳士 (@hide_luxe) 2015年8月12日
生前、この自由葬をすべてご自分で準備されたとは・・・。
いわゆる自由葬というやつで、お坊さんもお経もためになるお話もなくって、代わりにお棺に入れるためのきりたんぽを作ったりした pic.twitter.com/gyeYaXTEdT
— yasu kentaro (@kentarouyasu) 2013年11月30日
故人にとっては、大変嬉しい葬儀になったでしょう。
一族みな形にこだわらないし、父も無宗教なので今回は「自由葬」のかたちをとらせてもらった。通夜では父の好きなビートルズをオールナイトで流し、今日は父のライブ映像(家庭用ビデオでとった簡易なもんですが)を読経の代わりに流した。意外にみんなすんなり受け入れてくれた。ありがとう。
— もりもり (@wanna_be_honest) 2010年7月1日
通夜も線香の代わりに音楽を一晩中流したということですが、そういった音楽で見送る葬儀も素敵ですね。
納骨式を終えた後、家族親戚で会食。
しんみりした会になるかと思ったら、皆ベロベロになるまで飲んどる・・・
何かを思い出し、そしてその全てを忘れるかのように。自由葬で執り行った一連の葬儀は、我が一族らしくとてつもなく自由だった。
故人もきっとこう言ってる。
「それでいいよ」— Fサポ (@Fsuppo_BBA) 2017年5月27日
しんみりと故人を見送るのではなく、それぞれのスタンスで。
そんな葬儀は、故人もすぐそばでにこやかに見守ってくれそうですね。
参考文献:1冊で安心! 葬儀・法要・相続がよくわかる本
最後に
ポイントをまとめます。
- 自由葬とは宗教など、形式にとらわれずに行う葬儀のこと
- 宗教の流れに則った葬儀の中でも、僧侶や神主・神父の理解を得られた中で自由葬を行うことも可能
- 無宗教葬・直葬(火葬祭)・生前葬・音楽葬・お別れの会なども、自由葬にあたる
- 自由葬=決まった定義のない葬儀
- 通夜をやるかどうかも自由
- 指定のない限り喪服がベスト
- 無宗教葬ならば、僧侶・神主・神父を呼ぶ際に必要な費用はなくなるが、葬儀のプランや規模によっても費用はさまざま
- 基本的に香典は必要
- 香典は、生前葬であっても呼ばれて参列する以上は、会費と考え出すのが一般的
いかがでしたでしょうか?
形式にとらわれない故人ファースト、それが自由葬かもしれませんね。