お墓を継ぐって、大変なことよ。
簡単には引き受けられないと思うわ。
でも、跡継ぎがいないお墓は今後どうしたらいいのかしら?
お墓の跡継ぎ問題。
子供がいない、長男長女同士の結婚、さまざまな理由で跡継ぎがいないという問題はあると思います。
しかし、代々受け継いだお墓には先祖の遺骨が入っていて、そのまま放置するわけにはいきません。
では、どうしたらいいのか?
今回は、お墓の跡継ぎがいないという問題について
- どうなる?
- どうしたらいい?
- 墓じまい
- その後の遺骨
などをお話ししたいと思います。
後継ぎがいなくなったお墓はどうなるの?
見た目的にも、管理する人がいなくなったお墓は、雑草が生え、苔がこびりつき・・・みすぼらしい状態にどんどん劣化してしまいますがそれだけではありません。
基本的に、お墓の管理には年間管理費というのがかかりますが、これが支払われなくなると霊園や寺院にとって迷惑なものに・・・、そういう管理する人・継ぐ人がいなくなったお墓を「無縁墓」といいます。
無縁墓は、一定期間立て札などをして縁故者の申し出を待つものの、申し出がなかった場合「無縁墓」と認定され、処分されることになるんです。
つまり・・・、
- 長らく(期間はそれぞれ異なる)放置されたままのお墓がある
- 登録者に連絡・連絡がつかない場合には、立て札をして縁故者を待つ
- 申し出がない(期間はそれぞれ異なる)
- 無縁墓と認定
- 中の遺骨を取り出し処分
- お墓を撤去
- 新たなお墓を迎えるために整地
という流れになります。
無縁仏になった遺骨は、無縁仏として処分されることになりますが、寺院や霊園には無縁仏などを合祀するお墓が併設されていることが多くあります。
そこに、無縁仏となった遺骨をまとめて安置するということになるんです。
また、中には行政が管理する無縁墓地へ移されて合祀されることも。
ただ、遺骨を骨壺に入れたままというわけにもいかず(数が多いため)、細かく粉砕され他と合わせて安置されるんです。
そのため、後になって遺骨を返して欲しいという申し出があったとしても、個別に安置されていない限り対応できないことがほとんどになります。
無縁墓だ… pic.twitter.com/bcuT9unaU6
— フォロワー水増し野郎 (@MIKE_JYERO) 2019年2月12日
【岩手・松園観音】小さなお堂の壁いっぱいに所狭しと荒削りな観音、地蔵尊を壱万体奉納される。人生訓を刻んだものもある。作者は刻仏壱万体完成同時土中入定即身成仏。奥の一角には無縁墓を集めて作ったと思われる巨大な地蔵尊が墓地を温かく見守る。 pic.twitter.com/S4k93yO8xd
— B面 (B級スポット・珍スポットガイド) (@bii_men) 2015年5月7日
お墓の後継ぎがいない!どうしたらいい?
遺族や子孫に変わって、霊園や寺院が遺骨の管理・供養を行うことを永代供養といいますが、その永代供養にもさまざまなタイプがあり、その費用は5~200万円とさまざま。
また、自ら跡継ぎがいなくなるお墓を墓じまいするという方法もあります。
墓じまいの方法は?
- 家族・親族で話し合う
- 寺院・霊園に報告
- 石材店に連絡
- 開眼供養
- 遺骨を取り出す
- 暮石の撤去
- 遺骨の処分・別な安置
- 墓地を更地にする
ということになります。
最近は墓じまいによる解体工事ばっかり。
家を継ぐ墓守りがいなくなり、一つの一族が途絶える。悲しい事です。 pic.twitter.com/jNzZ8r9dde— .。 (@hunting_4x4life) 2019年7月13日
行政手続なども必要で、費用は20万弱〜30万円ほどかかりますが、それら一切を業者にお願いして墓じまいしてもらうということも可能です。
墓じまい作業終了!
元々何もなかったかのようになりました。
ご依頼者からも大変喜んでいただきました。 pic.twitter.com/PeapXxux2U— お墓総合サポートサービス (@ohakasupport) 2019年7月13日
墓じまい後の遺骨
- 永代供養する
- 散骨する
というのが一般的です。
永代供養をする場合、合同墓地・合同霊園・樹木葬などさまざまなパターンがあり、寺院や霊園に管理一切をお願いすることになるので、費用はかかりますが安心でしょう。
また、散骨する場合は、そのままの状態で散骨は不可能なため、細かく粉砕し(業者に依頼)思い入れのある場所へ撒くことになります。
最後に
ポイントをまとめますね。
- 跡継ぎがいなくなったお墓は、一定期間を待った後「無縁墓」と認定され、処分されることになる
- 残っていた遺骨は、無縁仏となる
- 処分が決定すると、お墓は撤去され、遺骨は合同墓地や一部を残し廃棄物処理される
- 跡継ぎがいないお墓は、永代供養するのが一般的
- 跡継ぎがいなくなるお墓は、墓じまいするという方法もある
- 墓じまいにかかる費用は、費用は20万弱〜30万円ほどで、業者に依頼することもできる
- 墓じまい後の遺骨は、永代供養もしくは散骨することに
実際、諸事情により跡継ぎはいるものの、今後のことを考え親族で話し合った上、墓じまいすることになった親族のお墓があります。
墓じまい後、遺骨は親族皆で海へ散骨し、今では海へ向かって手を合わせることが供養という考えを親族間で共有することに。
さまざまな考えがあるでしょうが、廃棄物処理されてしまうのは悲しいもの。
無縁墓となる前に、対策を検討ください。