納骨はいつまでにするのがいい?ベストな時期の見極め方
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父の納骨を考えているのですが、なかなか家族や親族の都合があわなくて・・・
納骨はいつまでにやらないといけないのでしょうか?
「いつまでにやらないといけない」といった決まりは無いけど、一般的に行なわれているタイミングを参考にすることはできるわよ。
それでは、その時期などについて詳しく紹介するわね。

 

「納骨はいつまでにやるべきなの?」
こんな疑問がある方は多いと思われます。

また、「友引や仏滅に行なうのは避けたほうがよいの?」など、他に気になることもあるのではないでしょうか?

そこで今回は、納骨の時期に関して、

  • いつまでにするのがよいのか
  • 宗教別での違い
  • 時間帯
  • 友引や仏滅に行なうこと
  • お布施を渡すタイミングや相場
  • 決め方

などを紹介するので、参考にしてくださいね。

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納骨はいつまでにするのがいい?

納骨はいつまでにするのがいいのでしょうか?
結論からいうと・・・

納骨を「いつまでに行なわないといけない」という決まりはありません。

ただ、遅くとも三周忌までには納骨するという、一般的な目安はあります。

納骨式はいつまで

しかし、納骨時期に関する法的な定めはないのです。
そのため、自宅で適切に保管するのであれば、年月に関係なく納骨しなくても法律上は問題となりません。

それなら、自宅の庭に埋葬してもよいのかしら?
それは、「適切に保管」とはならないため、違法です。

お墓などに関する法律には、墓地埋葬法1)というものがあります。
この法律は、「埋葬または焼骨の収蔵は、墓地以外の区域にこれを行ってはならない」というものです。

そのため、墓地以外である自分や他人の庭(所有地)に遺骨を埋葬してはいけないということになります。

ただし、自宅で安置するのであれば、法律上問題とはなりません。

そうなんですね。
納骨時期の決まりはとくにないようですが、皆さんどうしているのでしょうか?
たしかに、「この時期までに」などと決まりはありませんが・・・

 

一般的に、「四十九日」「一周忌」などの法要にあわせて納骨する傾向にあるようです。

その理由は、法要と納骨式を一緒に行うことで、

  • 参列者の負担が軽減される(費用・移動など)
  • 僧侶に読経してもらうなど、供養の法要を行うため、あせて納骨式も行うのは合理的

などのメリットがあるからです。

たしかに・・・
「四十九日」などの法要なら親族も集りますし、よいタイミングですね。

 

しかし、ご家庭の事情によって、

・お墓がすでにある場合・納骨堂に納骨する場合は、火葬後すぐに納骨する
自宅でしばらく安置

など違いはあります。

納骨式の日程

それでは、納骨式法要と一緒に行う時期として多い、

  • 四十九日
  • 百か日法要
  • 一周忌
  • 三回忌

にわけて、それぞれ説明しますね。

四十九日を目安に納骨する

納骨の時期として、四十九日を目安にする人は多いです。

四十九日は故人が亡くなってからの節目となり、これを過ぎると忌明けとなります。

そのため、法要が開かれ親戚が集まることになるため、 この機会とあわせて納骨をすることが多いのです。

ちなみに、四十九日の法要が終わったあとに、納骨する流れとなります。

ただし、注意点もあります!

四十九日に納骨が可能なのは、

  • すでにお墓が用意されている
  • 納骨堂に納骨する

場合です。

一般的に墓石を新規で注文した場合、完成までには 2〜3ヶ月 かかります。
そのため、亡くなった時点でお墓がない場合は、四十九日での納骨は難しいでしょう。

そうなんですね。
事前にわかり助かりました。

 

百か日を目安に納骨する

四十九日に納骨できなかった場合、百か日に納骨することも多いです。

まず、百か日とは、 故人が亡くなってから100日が経過した日を指します。

百か日には、「そろそろ故人のことを考え泣くことから卒業しよう」という意味が込められていますよ。

そのため、この時期に納骨をすることは、故人への悲しい思いを断ち、前進することにも繋がります。
したがって、故人への思いからなかなか納骨出来ないでいたのであれば、気持ちに区切りをつけるのによい時期といえるでしょう。

ちなみに、上記の理由から、形見わけや遺品整理も百か日までに済ませた方がよいとされていますよ。

また、この時期ならば、お墓の準備も済んでいることが予想されます。

気持ちに区切りをつけるよいタイミングと考えられますね。

一周忌を目安に納骨する

四十九日にはお墓が間にあわず、百か日はタイミングがあわなかった場合など、節目となる一周忌に納骨をする方もいます。

この時期ですと故人がなくなって時間も経ちますので、

  • 新しいお墓を検討している
  • 家族や親戚でじっくり相談してから納骨の時期を決めたい

など、ある程度の時間を持ちたい場合はよいタイミングとなるでしょう。

最初から、この時期にすると決めていれば、家族や親族の都合もあわせやすそうですね。

三回忌を目安に納骨する

納骨の時期に決まりはありませんが、遅くとも三回忌までに済ませるのがよいといわれています。

この時期ですと、故人が亡くなってかなり時間も経ちますので、

  • 心の整理がつかなく、しばらく遺骨を自宅に安置したい
  • じっくりと新しいお墓を検討したい

など、時間に余裕を持ちたい場合はよいタイミングとなるでしょう。

さきに述べました様に、ずっと自宅に遺骨を置いておいても、法律には触れません。

しかし、ずっと遺骨を手元に置いておきたいわけでなければ、 三周忌までには納骨を済ませることで、周囲を安心させることにつながります。

 

ところで・・・
戒名がなくてもお墓に入れるのでしょうか?
一概にはいえませんが・・・

 

戒名がないとお墓に入れない場合もあります。

基本的に、菩提寺がある場合は、そのお寺から戒名を頂戴しないと納骨出来ないことがほとんどです。

しかし、柔軟に対応しているお寺も増えてきているので、お寺に相談するとよいでしょう。

菩提寺が無く、民間・公営霊園に納骨される場合は戒名がなくても大丈夫です。

そうなんですか・・・
その辺も頭に入れておく必要がありますね。
菩提寺や戒名についての詳しい記事も参考にしてくださいね。
菩提寺とは?ない場合の葬儀や戒名についても解説します!

宗教別で納骨をする時期の違いはあるの?

宗教別で納骨をする時期の違いなどもあるのでしょうか?
説明すると・・・

宗教によって明確な違いがあるわけではないですが、納骨時期の考え方が違うことはあります。

それでは、宗教別の納骨時期を

  • 仏教
  • 神道
  • キリスト教

にわけて、それぞれ紹介しますね。

仏教

納骨時期の決まりはとくにありません。

ただ、一般的に、「四十九日」や「一周忌」に納骨される方が多いです。

地域によっては火葬後にそのまま納骨する場合もあります。
しかし、お墓の準備ができていない場合は出来ませんので、一時的にお寺で預かってもらえることもあるようです。

仏教には、浄土真宗・浄土宗・真言宗などありますが、どの宗派においても納骨時期を制限するこはありません。

神道

神道では、火葬場から遺骨を直接墓地へ移して納骨するのが一般的。

ただし最近は、仏式の四十九日に準ずる形で、死後50日に行う「五十日祭」、または1年後に行う「一年祭」に納骨することが多いようです。

ちなみに、神道において死は穢れ(けがれ)とされ、神社の中にお墓は建てません。
そのため、神社から離れた霊園にお墓を建て、そちらに納骨します。

キリスト教

納骨時期について、とくに決まりはありません。

ただし、日曜日に教会で参拝が行われるため、その時にあわせて納骨式を行うことが多いです。

キリスト教は、

  • カトリック
  • プロテスタント

にわけられますので、それぞれの宗派による違いも紹介しますね。

カトリック

故人が亡くなられてから1ヶ月後の日曜日に、「追悼ミサ」と呼ばれる納骨式が行なわれます。

すでににお墓が建てられている場合には納骨まで行われますが、ない場合には1年後の記念ミサが納骨の目安となりますよ。

プロテスタント

こちらも、故人が亡くなられてから1ヶ月後に納骨式が行われます。

ただし、プロテスタントの納骨式は「召天記念日」と呼ばれ、これがカトリックとの違いです。

こちらも、すでにお墓がある場合は納骨まで行いますが、ない場合は1年後の記念式が納骨の目安となります。

納骨するのに時間帯の決まりはあるの?

ところで、時間帯の決まりなどもあるのでしょうか?
説明すると・・・

 

時間帯にも決まりはとくにありません。

ただし、動きやすい時間帯として、日中、10~13時までを選ばれる方が多いです。

この時間帯に行なえば、 その後の会食もスムーズに出来るのがメリットとなります。
しかし、この時間帯は競争率も高いため、僧侶の予約が大変となるデメリットも。

そのため、余裕を持って、早めに僧侶へ日取りの相談をしてください。

納骨を友引や仏滅に行なってもいいの?

納骨を友引仏滅に行なうのは避けたほうがいいのでしょうか?
結論からいうと・・・

避ける必要はありません。

一般的にお葬式は友引を避けるべきだとされています。

四十九日の法要など親族が集まることの可能な土・日・祝日は限られていますから、友引や仏滅まで気にしていると日程を決めることができなくなってしまうでしょう。

なお、仏滅や友引などの六曜は仏教とは関係ありません。

お葬式の友引や六曜に関する記事もどうぞ!
友引にお通夜や葬儀は避けるべき?仏滅は問題ないの?

納骨の際お布施いつ渡す?相場も紹介!

納骨の際、お布施はいつ渡せばいいのでしょうか?
気になるわよね。
説明すると・・・

 

納骨式は一般的に法要と一緒に行われます。
そして、お布施を渡すタイミングは、法要が行われる場所によって変わるのです。

お寺で法要が行われる場合は、ご住職に挨拶したらまずはお布施を渡すのが丁寧とされます。

お布施を渡すタイミング

しかし、お寺以外の会館や自宅で法要が行われる場合は、お布施は法要が終わってから渡したほうがいいでしょう。

その理由は、法要の間、現金が誰もいない僧侶控室などに保管されるのはリスクと考えられるためです。

そのため、お寺以外で行なわれる場合。
ご住職に挨拶をする際、「お布施のお渡しは、法要前とあとではどちらがよいでしょうか?」 と、直接聞いてみるのが無難だと思います。

お布施の相場は?

納骨の際、お布施相場はどれくらいでしょうか?
一概にはいえませんが・・・

納骨でのお布施相場は、30,000~50,000

この相場は、お墓、納骨堂、どちらでも同じです。

ただし、上記は一般的なお寺の場合となり、格式の高いお寺ですと、50,000100,000円となる場合も。

お布施とは、僧侶への謝礼としてお渡しするお金のこと。
あくまで感謝の気持ちを表すもので、決められた額というのはありません。
しかしお布施は僧侶の個人的なお金になるわけではなく、本尊に捧げているお金です。
そのため、お布施には僧侶の方々を間接的に支えるという役割もあります。

ちなみに、仏教以外での相場は・・・

  • 神道の場合・・・30,000~50,000円ほど
  • キリスト教の場合・・・10,000~50,000円ほど

となりますよ。

 

さらに、新しいお墓の場合・・・

納骨式と一緒に開眼供養が行われることもあります。
開眼法要では、納骨式と別にお布施が必要になることも覚えておきましょう。

開眼法要でのお布施相場は、10,000~50,000円程度です。

開眼供養とはなんですか?
説明すると・・・

 

開眼供養(かいがんくよう)とは、お墓を建立したあと、個人の遺骨を納める際に行う儀式のこと。

仏壇や位牌を新たに購入した際にも行なわれます。

「開眼」とは、魂を入れるという意味で、建てたばかりの新しいお墓に開眼供養をすることで、故人の魂を墓石に迎え入れるのです。

ただし、浄土真宗では、本尊に魂を込めるという概念がないため、開眼供養は行ないません。
そのため、建碑式や納骨法要と呼ばれる慶事の法要が行なわれます。

 

お布施以外に必要な費用は?

納骨式でお布施以外に必要な費用もあるのでしょうか?
説明すると・・・

 

納骨式でお布施以外にも、僧侶へお渡しすべきお金が発生することもあります。

その費用として、大きくわけて

  • お車代
  • 御膳料

があります。

お布施・お車代・御膳料などはひとまとめにせず、 わけてからお渡しするようにしましょう。

それでは、それぞれについて説明しますね。

お車代

僧侶が納骨式のために移動した際にかかる費用をお車代といいます

注意したいのは、必要だった費用をきっちりお渡しするのではなく、5,000~10,000など、キリがよい額を包むようにしてください。

お膳料

納骨式と一緒に会食がある場合もありますが、僧侶が会食に参加しないことも。

そういった際、僧侶の方にお渡しするのがお膳料で、5,000円〜10,000円ほどを包むのが一般的です。

しかし、当日になって会食を辞退された場合は、食事をお弁当にしてお渡しする場合もあります。

ちなみに、僧侶が会食に参加した場合、食事の用意をする必要はありません。

 

他に必要なものとして・・・
  • 納骨前のお墓などに必要となる費用
  • 埋葬許可証

があります。

それぞれ説明しますね。

納骨前のお墓などに必要となる費用

納骨する前にかかる費用は、「お墓を新しく建てる」・「すでにお墓がある」により大きくことなります。

それぞれの費用目安は、以下の通りです。

  • お墓を新しく建立する場合・・・約2,000,000円前後
  • すでにお墓がある場合・・・戒名の彫刻代が30,000~50,000円ほど

ちなみに、納骨はお墓以外にも

  • 納骨堂
  • 海洋散骨
  • 樹木葬

などの方法もあります。

 

納骨をしても故人と一緒にいたい・・・
そんな願いは叶うのでしょうか?

そんな場合は・・・

手元供養という方法があります。

手元供養とは、一部はお墓などに納骨し、分骨したぶんは自分で保管することです。

一番多いのが、小さな骨壺に入れて、自宅で安置する方法となります。

 

  • 遺骨や遺灰を加工し、その表面に故人の名前などを掘る遺骨プレート
  • ダイヤモンドなどの人工宝石に加工し、ペンダントや指輪にする

なども可能です。

アクセサリーに加工して身につければ、いつでも故人を身近に感じられますね。

 

埋葬許可証

納骨は遺族であろうと許可がないと出来ず、埋葬許可証が必要となります。

この埋葬許可証とは、火葬許可証に印を押したもので、役所へ死亡届と火葬許可申請書を出すことで受け取れるものです。

ちなみに、死亡届と火葬許可申請書の申請は、委任状があれば代理での申請も可能です。

火葬許可証は、火葬が行われる日に火葬場へ提出。
そして、火葬が終了すると、火葬許可証に火葬が終わった日付の記入がされ、印を押され返却されます。
これが「埋葬許可証」となり、納骨時に必要となりますので大切に保管しましょう。

埋葬許可証はだれに渡すのでしょうか?
説明すると・・・

 

埋葬許可証は、納骨する霊園や墓地の管理者に渡します。

埋葬許可証がないと納骨できないため、納骨するまでは骨壷を納める箱に入れておくのがよいでしょう。

ちなみに、2カ所以上の場所で遺骨を埋葬する場合は、分骨証明書も必要となります。

分骨の証明書や手続きに関する記事も参考にしてください。
分骨の証明書や手続きとは?自分でやることもできる?

納骨の時期は誰の都合を最優先する?

なかなか親族の都合があわなく、納骨の時期が決まらない場合、誰を優先して行なえばいいのでしょうか?
一概にはいえないけど・・・

 

葬儀を行なった喪主、喪主の配偶者や子供、直系にあたる親族とその配偶者などの都合を優先するのが、一般的だと思われます。

また、僧侶の都合をあらかじめ聞いておくのも大切です。

というのも実際・・・
祖母の納骨式を決める際、菩提寺と相談し、僧侶の都合の合う日をまずあらかじめ何日か聞いた後、親族間で話し合い決めた経験がありますよ。

納骨式の日程

遠方にお住まいの方や友人・知人までの都合を考えると、なかなか時期が決められないので、ムリをする必要はないでしょう。

葬儀に参列してもらうことで、故人を送り出すことはできていますから、すべての親族や友人を呼ばなければと思う必要はありません。

ただ、家族や近親者のみで行なう場合は、事前に一言、「納骨は近親者だけで済ませようと思います」などと報告する心遣いは大切です。
連絡しなかったことで、あとで親族間のトラブルになる可能性もありますから注意してくださいね。

納骨をおこなう日取りについては僧侶の都合も関係しますので、余裕をもって、出来るだけはやく予定をたてましょう。

参照:1)厚生労働省「墓地、埋葬等に関する法律」

まとめ

今回のポイントをまとめます!

  • 納骨の時期に決まりはないが、遅くとも三周忌までには納骨するという一般的な目安はある
  • 墓地埋葬法とは、「埋葬または焼骨の収蔵は、墓地以外の区域にこれを行ってはならない」というもの
  • 納骨の時期に決まりはないが、「四十九日」や「一周忌」などの法要にあわせて納骨する傾向にある
  • 一般的に墓石を注文した場合、完成までには 2〜3ヶ月 かかる
  • 戒名がないとお墓に入れない場合もある
  • 納骨の時間帯にも決まりはとくにないが、日中、10~13時までを選ばれる方が多い
  • 納骨を友引や仏滅に行なうのは問題ない
  • お寺で法要が行われる場合は、ご住職に挨拶したらまずはお布施を渡すのが丁寧
  • 納骨でのお布施相場は、30,000~50,000円
  • 納骨式と一緒に開眼供養が行われることもあり、お布施相場は、10,000~50,000円程度
  • 開眼供養(かいがんくよう)とは、お墓を建立したあと、個人の遺骨を納める際に行う儀式のこと

 

納骨する場合、時期や納骨先、僧侶へのお布施など、考えないといけないことは多くあります。

ただ、「この時期までに!」などの決まりはありませんので、ご家族や親族の方達としっかり話しあい、納得のいくものにしてくださいね。

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