そしたら、母から「そんなの遠方じゃない」って怒られて。
車で2時間なんて、遠方に入らないじゃない。
私なら、ガソリン代でも何でも出すから急いで来いって怒るわよ。
遠方を理由に断ろうと思ってたけど、それが逆に怒らせてしまうことになるなんて思ってなかったわ。
たった車で2時間の距離で「遠方だから行けない」なんて言っちゃ、私だったら罰当たりな横着者って思ってしまうわ。
私が、それに関して説明するわ。
葬式で失敗すると、非常識というレッテルを貼られてしまうこともあり、なかなか難しい問題ですよね。
今回は、葬式が遠方だから行けないと思っている方に向け、
ちょっと待って!それって本当に遠方?
というモヤっとしちゃう不信感を持たれる前に
- 遠方の範囲
- 断り方
- 行けない場合のマナー
- 交通費・宿泊費の問題
などを、一つひとつお話ししていきたいと思います。
葬式が遠方で行けない!ってどこからが「遠方」の範囲?
遠方と辞書で調べると
- 遠くの方
- 遠い所
- 遠くへだたった所
という言葉が出てきますが、この「遠く」というのが曖昧なところ。
つまり、遠方というのは、それぞれ感覚によって違うということです。
- 新幹線や飛行機を使わなければ行けない距離
- 電車で2時間以上かかる距離
- 距離よりも、かかる時間が2時間以上
- 車でも、高速を使わなければ2時間以内で着かない距離
- 車で3時間、新幹線で1時間以上
- 他県(1県をまたぐ距離)
- 往路だけでも、まるまる1日かかってしまう場所や距離(電車の乗り換えが大変も含む)
- 200km以上
など、さまざまな意見があり、その中でもっとも多いのが
「どの交通手段であれ、2時間以上かかる距離」
というのが多かったものの、その中でも高速を使えば2時間かからない場所というのは、範囲に入らないようでした。
つまり、葬式の場合で考えると、通夜が終わったあと、終電で帰りつかない距離というのが世間一般が考える「遠方」のようです。
(告別式は、基本的にそのあと火葬等があるため、夜遅くにはならないことが多いので、通夜を基準に考えた際。)
そしたら、「遠方だから行けません」じゃ、通用しない気もしてきたわ。
私なら、ああだこ〜だ言ってる間に着くわ!って怒るわよ。
遠方で葬式に行けない場合の断り方は?
基本的には、声がかかっているわけではない場合、葬儀欠席の連絡は必要ありません。
というのも、葬式は強制的でなく、気持ちの問題で参列するからです。
ただ、親戚など来るであろうことが前提で喪主から案内があった場合、お斎の準備等もあるので一言電話で断りを入れた方がいいでしょう。
ただ、遠方だけを理由にしてしまうのはオススメできません。
〇〇です。
おじ様(それぞれの名前等に変え)の訃報を伺い、連絡いたしました。
すぐにでもご焼香にお伺いすべきところ、申し訳ありません。
やむを得ない事情がありお伺いできそうにありません。
おじ様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。」
喪主は、葬式の準備で忙しい最中。
要件は手短に、参列できないこと、そしてお悔やみ言葉を述べましょう。
遠方など、理由を述べるのは、喪主から「どうして?」など聞かれた場合のみ。
感染の問題がある病気の場合は、はじめに伝えてもかまいませんが、ただでさえ忙しい喪主にこちらの都合を長々と伝える必要はありません。
遠方だから行けないというのはこちらの都合で、喪主には関係ないことだものね。
遠方で葬式に行けない場合のマナーは?
- 弔電をうつ
- 供花を贈る
- 香典を送る
など、遠方だから行けないだけでなく、上記のようなことをすると、お悔やみの気持ちが伝わるでしょう。
弔電をうつ
弔電は、1,000円〜3,000円前後が一般的です。
ネットや電話でうつことができるので、一言弔電をうっていると失礼にあたらないでしょう。
供花を贈る
親戚の場合、関係別にまとめて供花を出すことも多々あります。
その場合、参列しなくても、○○一同としてかかった金額をメンバーで分割して支払いましょう。
もちろん一人で贈ってもかまいません。
ただし、供花は2基で1対です。
相場:1対(2基)で15,000円〜30,000円
その際は、
- 遅くとも通夜の3時間前までに(訃報を聞き、斎場が決まったらできるだけ早く)
- 斎場(スタッフ)もしくは喪主に連絡し、花を贈りたいと伝える
- 通夜、葬儀日時・喪主の名前・花を贈る人の名前などを伝える
ということに注意しましょう。
ただ、これらは絶対でないため、余裕があれば・・・で問題ありません。
香典を送る
香典は、親戚の場合だと、参列しない場合でも送るのが一般的です。
ただ、当日送っても自宅は留守。
葬儀2.3日後〜1週間以内に送るようにしましょう。
その際、参列できなかったお詫び等、一言添えて送ると丁寧です。
遠方だから交通費・宿泊費を出すと言われた場合甘えてもいい?
親など、身内なら「交通費や宿泊費は出すから絶対来なさい」といわれることはよくありますが、これが親戚関係や身内以外なら微妙なところ。
というのも、常識的にそこまで出してもらって、香典は一般的な金額・・・というわけにはいきません。
- 香典金額上乗せ
- 供花を出す
などを考えたほうがいいでしょう。
そういうのは断ったほうがいいわよ。
喪主はただでさえお金かかるのに、親でもないのにそこまでしてもらうのは図々しい。
結婚式ではそういうのがありますが、葬式では一般的でないことですからね。
こちらは喪主目線の記事ですが、参考までにご覧ください。
最後に
ポイントをまとめますね。
- 遠方というのは、それぞれ感覚によって違う
- どの交通手段であれ、2時間以上かかる距離(高速を使わぬ車移動は除外)が遠方
- 遠方は、通夜が終わったあと、終電で帰りつかない距離
- 声がかかっているわけではない場合、葬儀欠席の連絡は必要ない
- 声がかかっている場合、電話で断りを入れる
- 欠席の理由は、聞かれてから
- 行けない場合、弔電をうつ・供花を贈るとより丁寧だが、香典は後日郵送すべき
- 葬式で交通費や宿泊費まで喪主に出してもらうのは、一般的ではない
- 交通費や宿泊費を出してもらった場合、香典金額上乗せ・供花を出すなどがマナー
私も実際、声のかかった葬式に遠方だからと行かなかったことはあります。
その理由として、ただ遠方(高速で4時間かかる距離)だからというよりも、忌引の範囲外だと夜だけ通夜に顔を出せても、翌日まで仕事や学校などを休むことができないため。
つまり、その日のうちに帰宅が厳しかったからです。
また、飛行機を使うと家族4人分いくらかかる?と金銭的な問題もありました。
そのため、遠方という言葉は使わず、「やむを得ない事情で」と理由を濁して断りましたよ。