どうしても都合がつかず、お通夜や葬式に行けなかったんだけど、おばさんには生前お世話になったから自宅へ伺おうと思うの。
でも、葬儀後に訪問なんて経験がないんだけど、やっぱり喪服で行くべきなのかしら?
服ばっかり気にしてたけど、それ以外にもマナーがあるのね!
知りたいわ。
葬儀後に故人の自宅、または喪主のご自宅へと伺いお参りさせていただくことを「弔問」といいますが、実際通夜や葬儀に来られなかった方などいらっしゃるので、親族側もそれを踏まえ用意してあることがほとんどです。
ですが、さまざまなマナーがあり、失敗してしまうと恥ずかしいもの。
そこで今回は、葬儀後に訪問を考えていらっしゃる方に向け
- 服装
- お供え
- 挨拶
- 香典の渡し方
- それ以外のマナー
など、気になるあれこれをお伝えしたいと思います。
葬儀後に訪問する際はどんな服装がいい?
いいえ!
喪服はやめた方がいいのよ。
葬儀後の弔問では、喪服NG!
葬儀後といっても、お参りに伺うわけだから喪服が一番と思いがちですが、喪服は格式の高いものとなります。
逆に親族は、葬儀がすでに終わっているわけなので、普段着。
喪服を着て行くと、遺族よりも格式の高い服装となってしまうのでNGなんです。
基本的には、平服で・・・となりますが、平服=普段着という認識しかなく細かな部分がピンときませんよね?
女性ならば、落ち着いた色味(グレー・黒・紺など)の
- ワンピース
- スーツ
- アンサンブル
- カーデガン
- ジャケットとスカート・パンツ
ただし、アクセサリーなどはいつもつけている指輪以外、つけない方が感じもいいです。
男性ならば、同じく落ち着いた色味の
- スーツ
- ジャケットとスラックス
- ポロシャツとスラックス
- シャツとスラックス
子供の場合は、落ち着いた色味ならばジーンズなどのカジュアルすぎるもの以外の普段着でいいでしょう。
葬儀後に訪問する場合!お供えは必要?
香典だけというのも物足りないわよね?
お供えも何か必要かしら?
基本的に香典だけで、お供えはなくても問題ありません。
ただ、お供えがあるとより丁寧です。
生もの(肉や魚介類)はNGです。
- 花
- ロウソク・線香
- 果物
- 菓子折り
などがお供えとして適していますが、お花は宗派によって決まりがあることもあるので、注意が必要でしょう。
また、故人が生前好きだったものなどもオススメです。
こういったお供えのセットもありますね。
父の葬儀後の昨日、今日と実家への弔問客はとだえることはありません。遺骨を置いている実家の座敷は、お供え物でドンドン狭くなっています。地域の人たちの暖かい気持ちと、絆には感謝の言葉もありません。おまけに今日は東京の従兄弟が飛行機で弔問に来てくれました。嬉しかったです。 pic.twitter.com/Q4D7T8hC0E
— 山下 満昭 (@jcpnagasaki) 2017年8月25日
こちらのお宅では、ビールが多いようです。
葬儀後の訪問!知っておきたい挨拶
まず、玄関で一言挨拶が必要です。
「このたびはご愁傷様です。」
「お悔やみ申し上げます。」
など、弔意を示す言葉をかけましょう。
ここで、家に上がることを進められると思いますが、すすめられない場合、
「お線香あげさせてもらえますでしょうか?」
などと聞かず、玄関先で挨拶をし、香典を渡して失礼しましょう。
家に上がることを進められた場合は、素直にお邪魔するのが失礼がないですよ。
香典の渡し方
部屋に通されたら、ここで
「お線香あげさせてもらってもいいですか?」
と伺い、香典を祭壇に置きますが、この時に置き方があります。
- 座布団を横に外し、正座する
- 香典を袱紗から出す
- 香典を一度頭上にかざす
- 祭壇の空きスペースに、自らの正面向きに置く
といった流れになり、お供え物がある場合は袋から出し、小さなものは祭壇に、大きなものは祭壇近くの床に置きましょう。
この時、袋をたたんで、袋の上にお供えを置くとより丁寧です。
葬儀後の訪問をする上で注意したいマナーは?
- 電話で伺ってもいいか聞いてから
- 長居をしない
- 訪問を拒否されたら素直に従う
電話で伺ってもいいか聞いてから
突然伺うのは、迎える側としてもバタバタとしてしまうので、必ず事前に連絡をして相手の都合を聞いてからにしましょう。
その際に、伺う日にち、時間をあらかじめ調整し、時間通り伺うようにすると失礼に当たりません。
葬儀後の訪問者…昨日は七人… 今日は、今のところ3人…
— 梨汁。 (@nashijiru) 2013年5月26日
ほかの弔問客とかぶってしまうと、遺族側も大変ですし、弔問側も気まずい思いをしちゃいますよね。
長居をしない
あまり話し込みすぎて長居をすると、葬儀後で疲れている親族の負担となります。
そのため、思い出話を数分する程度にとどめ、早めにおいとまするのがいいでしょう。
訪問を拒否されたら素直に従う
中には、訪問に伺っていいか聞いた際に断られることもあります。
その場合、どうしても・・・といわず、素直に従い香典は郵送するのがいいでしょう。
訪問を断る理由はさまざま(時間がない・疲れている・悲しみが癒えない)で、ここをどうしてもといってしまうと、迷惑になりますからね。
通夜前の弔問に関しては、こちらをご覧ください。
最後に
ポイントをまとめます。
- 喪服はNG
- 平服が基本
- お供えはなくてもいいが、あるとより丁寧になる
- お供えに、生もの(肉や魚介類)はNG
- 玄関で挨拶をして、流れに従う
- 香典やお供えは、祭壇に
- 電話をして伺い、長居をせず、拒否された場合には香典は郵送する
通夜や葬儀で、遺族は心身ともに疲れています。
そのため、ここで失礼があると、遺族の心象も悪く残ってしまうことになりますし、長居は負担となることも。
自分の常識を押し通すのではなく、控えめに・・・遺族の気持ちを考えて訪問するようにしましょう。