いったい、一周忌でのお布施相場はどれくらいなんでしょうか?
それでは、お布施の相場などについて詳しく紹介するわ。
お布施には決まった金額が存在しないため、「実際いくら包めば失礼にならないのか?」、悩まれる方も多いと思います。
私もお布施が必要になった時、はじめてのことだったので、「いくらお包みすればいいの?」と慌てた経験が。
こんな時、前もっていくら包めばよいのか、その相場を知っていると大変助かると思います。
そこで今回は、一周忌のお布施に関して、
- 相場
- お車代やお膳料
- どんな袋になんと書くのか
- タイミングや渡し方
などを紹介しますので、参考にしてくださいね。
一周忌のお布施相場は?
一周忌のお布施相場は、30,000~50,000円が一般的です。
ただし、お住まいの地域や宗派によっても異なります。
お包みする額に迷う場合は、直接寺院へ尋ねても問題ではありません。
また、寺院によっては金額が決まっている場合もあるようです。
ちなみに、お布施とは・・・
葬儀や法要の際にお経をあげていただいたり、戒名を授与していただいたりした際に、感謝の気持ちでお渡しするもので、謝礼や対価ではありません。
亡くなった月日と同じ祥月(しょうつき)命日、または、祥月命日より前の日程で行うこともあります。
遺族や参列者の都合を考慮し、命日前の近い週末に行うのが一般的です。
一周忌に関する記事も参考にしてくださいね。
もし、一周忌までに納骨を済ませていなかった場合、納骨式もこの日にあわせて行うこともあります。
その場合は、別途にお布施を包む必要があり、その相場は、30,000~50,000円が一般的です。
表書きは同じく「お布施」としてもよいですが、一周忌のお布施と区別するために、「御納骨式御礼」などと書くとわかりやすいですよ。
法事の時のお布施をいくらにするか、昨日まで考えていました。振り返ってみると父の一周忌には、親戚以外にも大勢の人を呼んでやりましたが、その時は5万円でした。今回、親戚だけにしましたので20人ばかりです。3万円かな?とも思いましたが、同じく5万円とすることにしました。
— 福太郎 (@fukutarou2010) July 24, 2010
この方は相場と同じですね。
寺に電話して質問してみた。一周忌のお布施とか………そこのお寺さん、7万円だそうですよ!葬式にも、四十九日にも、百ヶ日にも、周忌にも、数万単位で金かかるって言われたら直葬したり、果ては死亡届省略したりしたくもなるわ!貧乏人は死んだ人間より生きてる自分!趣味の前に食いもン!
— あみか@文フリ大阪9/8 H-42巴里茶庵 (@seenuKuno) January 16, 2015
相場に比べると高いですが・・・
お寺により違いもあるようです。
四十九日と納骨式だけはお寺で立派にやったけど、その後は一周忌も三回忌もしていない。菩提寺のお布施が高すぎるから。悪いけどまだ生きてる人(母)の世話に優先してお金を使うことにした。でも毎回お墓参り行くしお塔婆もお願いしてる。生きてる人が納得してればそれでいいと割り切ることにした
— みっひー (@kissmealotXX) December 7, 2015
このように、お布施が高くて法事をしない方もいらっしゃるようですね。
しかし、故人への供養はされていますし、気持ちが大切だと感じました。
地域や宗派によるお布施の違い
まず、地域により、多少お布施額に以下の様な違いがあります。
- 北海道・東北・中国・四国・九州・・・基本的に30,000円ですが、金額の幅は、10,000〜50,000円
→とくに北海道と東北は、20,000~40,000円が相場となり、他と比べると少し金額が低いようです。 - 東海・関東・関西・・・基本的に30,000〜50,000円ですが、金額の幅は、30,000〜100,000円
次に、宗派での違いも調べたのですが・・・
どの宗派でも相場はやはり、30,000~50,000円となるようです。
ただ、浄土真宗は、庶民を中心に広がってきた背景があり、金額は低め。
一方、曹洞宗や臨済宗などの禅宗は、複数の僧侶を伴う儀式が作法なため、お布施の金額も高めとはなるようです。
また、浄土真宗ではお布施への考え方が違います。
一般的にいわれる、僧侶や寺院に対するお礼の気持ちとはせず、仏様(阿弥陀如来)に対する感謝の気持ちとしてお包みすると考えられるようです。
そのため、お布施に包む額より、仏様に対して真摯な気持ちで感謝し、お金を包むことが大切なようですよ。
住職に一周忌の相談をした。 毎度、お布施の話しにはとまどうのだが日程は簡単にまとまるが法要のお布施が七万と言われた、これが曹洞宗の相場なのか? この一年間にいったい幾ら寺に払った事か…(怒) 壇信徒辞めたい
— H.Kondo (@pzhouse) October 10, 2010
曹洞宗のようですが、やはり高めなのかもしれませんね。
その点に関して、次に説明するわ。
一周忌にはお布施以外にお車代も必要?お膳料は?
そこで、その点に関しても説明しますね。
お車代
お車代とは、わかりやすくいえば「交通費」のことです。
法事などで、僧侶の方に菩提寺から自宅へ来ていただいた感謝の気持ちとしてお車代をお渡しします。
ちなみに、お車代の相場は、5,000~10,000円が一般的です。
交通費とはいうものの、ご足労くださった僧侶への気持ちなので、距離にかかわらず最低でも5,000円は包みましょう。
ただし、僧侶の方に比較的遠方から来ていただく場合は、上記の相場より多目の額を包む必要が出てくる場合もあります。
ちなみに、施主側でタクシーなどを準備した場合は、あらたにお車代をお渡しする必要はありません。
ただ注意したいのは、必要だった費用をきっちりお渡しするのではなく、5,000・10,000円など、キリがよい額を包むようにしてください。
お車代は白い封筒を用意して包むのが一般的です。
表書きは、上段に「お車代」、下段は施主のフルネームまたは◯◯家と書きます。
また、使用する墨は濃墨(黒い墨)にしてください。
一周忌に来れた方へのお車代
一周忌に来てくださった親戚などにも、お車代(交通費)を渡すべきでしょうか?
結論からいうと・・・
親戚の方にお車代をお渡しする必要はありません。
その理由として、おもに以下の2つがあります。
- 法事への招待を受けるか否かは個人の判断に委ねられるため、受ける場合の交通費は自己負担と考えられる
- お車代を渡すことで、相手側へ将来同等のことがおこった時に負担を与えることとなるため
→渡すことを礼儀と判断すると、相手側に思わぬ義務が生じる
ただし、施主側からその方に参列を依頼した場合などは例外となり、お車代をお渡ししたほうがよいでしょう。その場合の相場も、やはり5,000~10,000円です。
お膳料
お膳料とは、食事の代わりとして僧侶にお渡しするものです。
一周忌法要後に会食の席を設けますが、それを僧侶が辞退された場合には「お膳料」をお渡します。
ただし、僧侶が会食に出席した場合は不要です。
また、会食そのものを実施しない場合には、折り詰めなどの現品をお渡しすることもありますよ。
お膳料の相場は地方によっても異なりますが、5,000円〜10,000円程度になります。
お膳料は白い封筒で包むのが一般的です。
表書きは、上段に、「お膳料」と書き、下段には施主の姓名か家名(◯◯家)を記入しましょう。
墨は濃墨(黒い墨)を用います。
一緒の封筒に入れ、「お布施」としてお渡しする方もいますし、問題ではありません。
しかし、それぞれ別の袋に入れてお渡しする方がわかりやすいですし、丁寧になります。
一周忌のお布施!どんな袋になんと書く?
お布施を入れる袋の種類
お布施は、
- 奉書紙
- 白い無地の封筒
にお包みするのが一般的です。
それぞれに関してもう少し詳しく説明しますね。
奉書紙
お布施のお金は、半紙で包むか中袋にいれてから、奉書紙(ほうしょがみ)で包むのが丁寧な形とされていますよ。
ちなみに、 奉書紙とは・・・
クワ科の植物である楮(コウゾ)を原料として作られた白い厚紙のこと。
お布施を包んだり、弔辞を書く紙としても使われますよ。
また、お布施の奉書紙に水引はかけないとされますが、地域により違いがあります。
とくに風習がなければ、水引をつけないほうがよいでしょう。
奉書紙は、和紙専門店や書道具の販売店などにあります。
また、一般の文房具店や100均、ネットで購入にすることも可能です。
白い無地の封筒
もし奉書紙がない場合は、無地の白封筒でも大丈夫です。
ただし、その場合は、郵便番号欄の印刷されていないものにしてください。
封筒は二重であると、「不幸ごとが重なる」と連想されるため、かならず一重のものを選んでくださいね。
また、あらかじめ「御布施」や「お布施」と文字が印刷されてい封筒を使っても問題ありません。
お金を包む際は、お札の肖像画が表側の上部になるようにし、取り出したときに、先に人物が見えるように包みます。
奉書紙は、ツルツルしている側が表となるように包み、慶事の時とおなじく、上側の折返しに下側をかぶせましょう。
また、お布施はあらかじめ準備しておくものなので、できる限り新札を用意するようにしてください。
もし新札が用意できない場合は、なるべくきれいなお札を用意しましょう。
お布施の書き方
お布施袋には、毛筆を使って書くのが丁寧とされます。
しかし、市販されている筆ペンでも問題はありません。
また、濃墨(普通の黒墨)を使うようにしてください。
表面
お布施袋の表書きは、漢字で以下のように書きましょう。
- 袋の上部・・・「お布施」・「御布施」
- 袋の下部・・・「〇〇家」または、「氏名(フルネーム)」
もしお布施とは別に、お車料やお膳料を渡す場合は、それぞれ「御車料」・「御膳料」と記してください。
裏面
中袋や外包みの裏には、金額と住所・氏名を記載しておくと丁寧です。
金額を記入する場合は、「金、〇拾萬圓」というように大字(だいじ)の漢数字で書きます。
- 1→壱
- 2→弐
- 3→参
- 5→伍
- 7→七
- 8→八
- 10→拾
- 100→百
- 1,000→仟または阡
- 10,000→萬
一周忌のお布施!タイミングや渡し方は?
ここでは、
- お布施を渡すタイミング
- お布施の渡し方
についてそれぞれ説明します。
お布施を渡すタイミング
お布施を渡すタイミングは、一般的に、
- 法要がはじまる前の挨拶時
- 法要後
のどちらかが多いようです。
ただし、お寺や地域によって違うことも。
そのため、もし悩む場合は、事前に親族や知人へ相談したり、直接お寺へ問いあわせるのがよいでしょう。
次に、お布施の渡し方に関して説明しますね。
お布施の渡し方
お布施を渡す方法として、以下2つがあります。
- お盆にのせて渡す
- 袱紗(ふくさ)にお布施を包む
それぞれについて説明します。
お盆にのせて渡す方法
これは、お布施を切手盆(きってぼん)と呼ばれる黒いお盆にのせてお渡しする方法です。
本来は切手盆とセットで、掛袱紗(かけふくさ)などに包んで使用するのが正式な使い方。
より丁寧に、お布施をお渡したいという場合にオススメです。
しかし最近では、切手盆のみを使用してお布施を渡す方が多くなりました。
袱紗(ふくさ)にお布施を包む方法
もしお盆が用意できない場合は、袱紗(ふくさ)からお渡ししても大丈夫です。
包み方は、弔事の包み方。
まず、ダイヤの形になるよう袱紗を広げ、中央より右側に封筒を置きます。
次に、右→下→上→左の順に包みましょう。
僧侶にお渡しする時は袱紗を開き、袱紗から取り出して、袱紗の上にお布施をのせてお渡します。
袱紗(ふくさ)に関する詳しい記事もどうぞ!
まとめ
今回のポイントをまとめます!
- 一周忌のお布施相場は、30,000~50,000円が一般的
- 一周忌とは、故人が亡くなってから満1年で行う法要のこと
- 一周忌に納骨式をあわせて行うこともあり、その場合は別途にお布施として、30,000~50,000円ほど包むのが一般的
- 北海道と東北では、お布施相場が20,000~40,000円となり、他と比べると少し金額が低めである
- 一周忌には、お布施以外にお車代やお膳料が必要となる場合もある
- お車代お膳料の相場は、ともに5,000~10,000円が一般的
- 親戚の方にお車代を渡す必要はない
- お布施は、奉書紙、または白い無地の封筒にお包みするのが一般的である
- お布施を渡すタイミングは、一般的に、法要がはじまる前の挨拶時か法要後のどちらかが多い
- お布施を渡すには、お盆に乗せて渡す・袱紗(ふくさ)にお布施を包む方法がある
お布施の額に絶対はありませんが、世間一般的な相場を知っていないと失礼になる場合もありますし、今後、お寺さんとの関係が気まずくなる可能性もあります。
もし相場はわかっても、どうしても気になる場合は、ご家族やその土地の年長者、または菩提寺に直接聞いてみると安心だと思いますよ。